大学時代の仲間と久々に食事会を開催。「俺の会社はキャリアパスを用意してくれない」と嘆く男友達や、「今働いてるデザイン会社を辞めて、フリーのデザイナーになるキャリアプランを持ってるのよ」と夢を語る女友達も。
そこで今回は、キャリアに関するビジネス用語、「キャリアプラン」と「キャリアパス」の違いを解説します。
■「キャリアプラン」とは
キャリア(career)は「経歴(職歴)」、プラン(plan)は「計画」です。「キャリアプラン」とは、自分がどんな仕事に就き、目標に向かってどのような仕事人生を歩んでいくかの計画を立てることを言います。転職や独立を前提としているケースが多いです。
■企業にとっての「キャリアプラン」
企業は、従業員一人ひとりにキャリアプランを立ててもらうことによって、勤労意欲の向上と人材開発を図ることを狙いとしています。そのため、人事異動を軸としたさまざまな教育機会や資格制度を設け、総合的な人事管理制度を確立し、従業員がその制度の中で自己のキャリアプランを発見できるようサポートします。
■「キャリアプラン」の例
- 「新卒で入社した大手建築会社で仕事・業界ノウハウを吸収した後、30歳で実家の建築会社を継ぐ」
- 「サラリーマンから転職し、今は検察事務官として働いている。35歳までに検事になりたい」
- 「税理士事務所で働きながら学び、40歳までに独立する」
■「キャリアパス」とは
キャリア(career)は「経歴(職歴)」、パス(path)は「経路(小道)」です。「キャリアパス」とは、その企業で特定の役職に就くまで、どのような過程を経て昇給・昇進するのかを示した道標のようなもので、言わば、その会社での"出世のモデルケース"です。
■企業にとっての「キャリアパス」
企業が明確な「キャリアパス」を整備することで、従業員一人ひとりが「身に付けるべきスキルは何なのか」、自分が「目指すべき道とは」を考察できるようになります。具体的な道標があることで、従業員の自己啓発意識の醸成とモチベーションUPに繋がることを期待しています。
■「キャリアパス」の例
- 「A社では現場業務は40歳までとされており、以後管理職として務めるのが慣習だ」
- 「うちの会社では、年齢に関係なく成績によって昇給・昇格するが、部長以上の役職を目指すならば、40歳までに○○の一級資格を取得しなければならない」
就職当初から、数十年先までの人生の計画を立てている人は少ないでしょう。大勢の先輩とともに働く中で、自分は何を目指すのか、本当にやりたい事とは何なのか、将来のビジョンを探してみるのもいいでしょう。また、目指すべきビジョンがその企業にあるならば、いつかそこに辿り着くために、キャリアパスに従って一つひとつキャリアを積み上げていきましょう。