説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『Androidユーザですが、iPhoneへの引っ越しは難しい?』という質問に答えます。
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Android(Android OS)とiPhone(iOS)はシステムが異なるというだけでなく、写真/ビデオを管理するしくみも、連絡先やカレンダーなどのデータを保存しておくクラウドサービスも異なります。そのためデータの移行手続きは一筋縄では行かず、AndroidとiPhone両方の使いかたを知っていないとかなりの時間がかかります。
そこでAppleが用意したアプリが「Move to iOS」です。Androidのアプリストア(Google Play)で無償提供されており、Android OS 4.0以降の端末に対応します。Android端末に保存されている連絡先とSMSメッセージ、カレンダー、WEBブラウザのブックマーク、写真とビデオをiPhoneへ転送できるほか、iOS版が存在する無償アプリについてはAppleのApp Storeから自動ダウンロードする機能も備えています。
動作条件はやや厳しく、iPhoneはiOS 9.3以降が動作し、工場出荷状態(すべての設定をリセットした状態)からシステムを起動し初期設定作業を進めている段階でなくてはなりません。さらに、Android端末とデータ転送先のiPhoneは同じWi-Fiネットワークに接続している必要があります。
Androidで「Move to iOS」アプリを起動し、「コードを入力」画面まで進めて待機します。その後iPhoneで言語設定やWi-Fi接続を行い、「Appとデータ」画面で「Androidからデータを移行」を選択、表示された6桁(または10桁)の数字をAndroidに入力すれば、いよいよ引っ越しの開始です。
写真/ビデオの点数にもよりますが、すべての処理が完了するまでには数十分かそれ以上の時間を覚悟しておきましょう。その間、Android/iPhoneどちらのスマートフォンも操作できなくなるため、時間に余裕があるときに作業することをお勧めします。