スイス・バーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2018」にて、グランドセイコーは、GSの基幹メカニカルムーブメント「キャリバー9S」を搭載した新作を発表しました。
2018年は、キャリバー9Sの20周年という節目。これを機に、今なお進化を続ける本ムーブメントの最新版を搭載したモデルとして「高精度」「GMT」「レディース」という3つのコンセプトを具現化したラインナップです。なお、掲載写真はすべてクリックで拡大表示。価格はすべて税別で、発売月はすべて予定となります。
グランドセイコー専用のメカニカルムーブメントとして、1998年に開発されたキャリバー9S。その後も、先進のナノテクノロジー(半導体製造技術の一種)技術を用いた脱進機の加工精度向上や軽量化をはじめ、独自開発のぜんまい素材「Spron(スプロン)」の改良や巻き上げ方式の見直しなど、進化を続けています。
このキャリバー9Sの誕生20周年を記念して誕生したのが、グランドセイコー キャリバー9S 20周年記念限定モデル。10振動/秒のハイビートなキャリバー9Sを搭載。本モデルのダイヤルに記された「V.F.A.」とは「Very Fine Adjusted」の頭文字をとったセイコー独自の略称で、1969年当時、日差±2秒以内という驚異の高精度を実現したモデルを指します。
今回、このV.F.A.が記されたモデルには、グランドセイコー専任の時計師による特別調整と、通常のグランドセイコー規格検定(17日間)の倍に当たる34日間の検定を実施したとのこと。結果、当時のV.F.A.モデルに匹敵する平均日差+3秒~-1秒(静的精度)を実現。その証しとして、前述のダイヤルに加え、18Kイエローゴールド製の獅子の紋章があしらわれた回転錘にも「Very Fine Adjusted」の文字が刻まれています。
1998年当時の初代キャリバー9S搭載モデルを手がけ、ウオッチデザイナー初の現代の名工、小杉修弘氏が新たに考案した優美かつ精緻なケースも魅力。このケース・ベルト素材とイメージの異なる3種類のモデルがラインナップされます。
なお、キャリバーの精度はモデルごとに差があり、プラチナ950製ケース+ブラックレザーストラップのモデルは平均日差+3秒~-1秒(グランドセイコーV.F.A.規格検定合格品)、18Kイエローゴールドケース+ブラウンレザーストラップのモデルは平均日差+4秒~-2秒(グランドセイコー スペシャル規格検定合格品)、SS(ステンレス・スチール)ケース+SSブレスのモデルは平均日差+5秒~-3秒となります。また、すべて携帯時の精度目安は日差+8秒~-1秒です。
パワーリザーブは55時間。ケース外径は39.5mm(りゅうず含まず)、厚さは13.0mm。風防は内面無反射コーティングのデュアルカーブ・サファイアガラスで、日常生活用強化防水(10気圧防水)。レザーストラップの素材はクロコダイル。
価格と限定数は、プラチナ950製ケースのモデルが550万円(世界限定20本)、18Kイエローゴールドケースのモデルが280万円(世界限定150本)、SSケースのモデルが65万円(世界限定1,500本)。3月24日発売。プラチナ950製ケースのモデルのみ、セイコープレミアムブティックとセイコーフラッグシップサロンのみの取り扱いとなります。