JALは4月21日、NHK大河ドラマ「西郷どん」の特別塗装機(ボーイング767-300、機番JA615J)を国内線に就航する。就航前に羽田空港格納庫で行われたセレモニーには主演の鈴木亮平さんも登場し、"第二の故郷"とまで感じている鹿児島の魅力を語った。
鈴木亮平たちを乗せて「西郷どん」の故郷へ
この特別塗装機は、JALが羽田=鹿児島の直行便就航40周年を記念したもので、4月21日のJAL649便(13:35羽田発/15:25鹿児島着)を皮切りに、羽田=新千歳/伊丹/福岡/鹿児島/那覇線など国内線に導入する。機内にはファーストクラス5席/クラスJ42席/普通席205席と全252席を備えている。
機体の左右には鈴木亮平さんをはじめ、北川景子さん、渡辺謙さん、黒木華さん、瑛太さんの5人の「西郷どん」出演者が描かれている。特別塗装機を就航することで、「西郷どん」の故郷である鹿児島の観光需要、人や物の交流促進を目指している。
特別塗装機を見た鈴木亮平さんは、「ちょっと、すごいですね。感動します」と素直なコメントを述べ、「僕は昔から旅行が好きで、空の旅も大好きですので、その飛行機に自分の顔、そして、今自分が一番大切に思っている作品の共演者のみんなの顔がのっていて、この飛行機がこれから青い空を飛ぶんだなと思うと、とてもロマンを感じます」と語った。
鈴木さんは今回、初めて飛行機の格納庫を訪れたようで、格納庫の雰囲気や飛行機を間近に見られる迫力に、「改めて、こんな巨大なものが空を飛ぶって不思議だな」と、飛行機に見入っていた。
鹿児島は大自然、そして肉
今では"第二の故郷"とまで親近感を抱いている鹿児島に関しては、桜島を中心とした山や海、川、島などという大自然が、他の県とは大きく違う一番の魅力であると明言。「そこから生まれてくる食材はとてもおいしいですし、そんな大自然を見て育ってきた人々はとても温かくて熱くて、薩摩武士の伝統が残っているんだなという印象があって、日本で唯一無二の素晴らしい場所なんじゃないかな」と語った。
特にこれから鹿児島に訪れる人には、「牛肉がまたおいしいんですよ。ぜひ鹿児島に行かれる時は、豚だけではなくて焼肉などにも行っていただきたい」と、肉のおいしさをアピールした。
JALとしても、今回の「西郷どん」特別塗装機には、羽田=鹿児島線直行便40周年記念のほかにも、特別な想いがある。破たんを経験したJALは、「お客さまに最高のサービスをお届けする」「社会の進歩・発展に貢献する」などと、企業理念を一新した。これらの理念は西郷隆盛が指針としていたという「敬天愛人」が根源にあるという。
セレモニーに登壇した執行役員の佐藤靖之氏は「西郷どん」の特別塗装機を前にして、「私たちは大義をもって、人を愛し、人に愛される航空会社になる。その想いで再生に向けて取り組んできました」と語った。
機長からの「西郷どん、きばれ」
今後の「西郷どん」は奄美大島や沖永良部島などの島々が舞台となり、鈴木さんも現在、鹿児島や南の島、そして都内を転々としながら撮影に臨んでいる。その中で、沖永良部島に飛行機で到着した際、機長がコックピットから「西郷どん、きばれ」と手書きで記された応援幕を掲げてくれたことがあり、「頑張らないといけないなと思いましたし、愛されている作品に出合えているんだなという想いを強くしました」と語ってくれた。
このほど、「西郷どん」の新たなキーパーソンとして、坂本龍馬役に小栗旬さんを起用することが発表された。時代の大きな荒波に飲まれながらも"革命家"として強く生きる西郷どん。そんな西郷どんを中心とした出演者たちが、澄み渡った青空に描かれた「西郷どん」特別塗装機は、11月末(予定)まで、全国の空を駆け巡る。