自由な合体変形で人気を呼び、2003年発売時には累計100万個以上を売り上げたバンダイのオリジナルロボ玩具「マシンロボ ムゲンバイン」の正統継承玩具として展開されている「ムゲンバイン」の15周年を記念したシリーズ「ムゲンヒーローズ」が、いよいよ4月21日に発売されました。
「ムゲンヒーローズ」は、「ムゲンヒーロージョイント」と呼ばれる接続パーツがついたさまざまなブロックをつなげることで、オリジナルの合体・変形が楽しめる玩具。魔獣形態のキメラフォームから、ロボット形態のアーマーフォームへの変形、さらに自分だけのオリジナルフォームを作るなど、自由な合体変形が可能になっています。今回は21日に発売された第1弾「ムゲンドラゴン」「ムゲンスコーピオン」「ムゲンバイソン」(各2,200円/税別)の3体をレビューしていきます。
マニュアルおじさんVSムゲンヒーローズ
初めて「ムゲンバイン」シリーズで遊ぶ筆者。ふだんはプラモデルでもなんでも説明書と寸分でも違う組み上がりは許せない"マニュアル至上主義者"です。果たしてそんな筆者が自由な合体変形を楽しめるのか……。
「ムゲンドラゴン」「ムゲンスコーピオン」「ムゲンバイソン」は、その名の通り「ドラゴン」「スコーピオン」「バイソン」のキメラフォームと、それぞれロボット形態のアーマーフォームへと変形できます。その時、3D仕様デザインのカードをエフェクトや顔として使うのもポイントになっているようです。
開封したパーツを前に、「ここから自由に組み立てるといっても……」と途方に暮れました。そこで、まずは3体をキメラフォームに組み立て、そこからスタートすることに(※組み立ては説明書でも紹介されています)。この時、あえてポイントを一つ挙げるとすれば、細かいパーツはある程度組み上げてからボディなど中心となるパーツに付けていくほうが組みやすいということ。
そして組み上がった「ムゲンドラゴン」「ムゲンスコーピオン」「ムゲンバイソン」の3体。
個人的にはゴールド塗装パーツが入った「ムゲンスコーピオン」がお気に入り。顔はプレデターに似てますね笑。そしてここからマニュアルおじさんの「オレバイン」作りが始まります。
3体を並べて数分。……しかし何も見えてきません。
さらに考えること数分。「ドラゴン」を中心に考えるから行き詰まるのではないかということに思い至ります。なので、心機一転して次は「スコーピオン」から始めてみることに。
「スコーピオン」と「ドラゴン」、「スコーピオン」と「バイソン」……ん!! 「サソリ」と「ウシ」! と、何かがひらめきました。その後は妄想!?が勝手に走り出します。
最初は反目しあっていた「スコーピオン」の戦士と「バイソン」の戦士。しかし、二人のあいだの誤解がとけたことで、固い絆で結ばれる……どこかで聞いたことのあるような話ですが、二人の絆によって「ムゲンバイン」が合体します。
チェーンジ! オレバイン!
「スコーピオン」が主役設定なので、「スコーピオン」をベースに。脳内の変身シークエンスでは、「スコーピオン」の2股に分かれた毒針のブロックが開いて、バラバラに分解された「バイソン」のパーツが装着されていく感じです。「スコーピオン」のテクニックと、「バイソン」のパワーをもった戦士が誕生! キャタピラがあると足のパーツにしたくなります。あとはバックパックのブースターもポイント……のつもりです。装備がオノとツメという、超近距離重視の装備です。キャタピラの高速移動で敵に斬りかかる必殺技が想像できます。
ここで問題が。どうしてもパーツが余ってしまうんです。ふだんはマニュアルどおり、きれいに組み上げたい派ですから、気持ち的にも収まりが悪く、悩みます。でもパーツを使い切るために無理やり装備を増やすのもなんだか違うような……。
さらに悩むこと数分。結論が出ます。今僕が作っているのは何でしょう。「ムゲンバイン」で「オレバイン」を作っているのです。そう、「オレバイン」のルールを決めるのは「オレ」なのです。パーツが残ってたっていいんです、「オレバイン」ですから!!
そしてそこに「ムゲンドラゴン」が登場。
この「ドラゴン」、グリーンのカラーリングが特徴です。グリーンの「ドラゴン」、追加戦士……!! また何かがひらめきます。「スコーピオン」の戦士に恨みをもち、命を狙っていたが、己の過ちを認めたことで味方に……またどこかで聞いたことがあるような展開ですが、とにかく合体します。
チェーンジ! オレバイン!!
「スコーピオン」と「バイソン」のロボットに、「ドラゴン」が覆いかぶさるようになって変身(するイメージです)。3体合体「大オレバ神」の完成です。右手のドラゴン◯ングは火を吹きます。スーパーメカ◯ジラよろしく背中にはビームキャノンを。これで近・中・遠に憂いなしです。人型にこだわる必要はないですが、3体合体では今後追加戦士が登場する可能性があるので今後の展開を考えて……という妄想です。またパーツが余っていますが、いいんです、「オレバイン」ですから!!
実際に作ってみて、「ムゲンヒーローズ」は「パーツを全部使わなきゃ」とか「左右対称にならなきゃ」などの思い込みの殻を破ることで、楽しく遊べるロボット玩具であると感じました。設定無視でも、バランス悪くても、自分がかっこいいと思えばいいんです。なんせ「オレバイン」ですから!!
5月には、「ムゲンヒーローズ」の遊びがさらに広がるアイテム「ムゲンウエポン」シリーズとして、「ムゲンウエポン ビートルガン」「ムゲンウエポン レックスドリル」「ムゲンウエポン イーグルショット」が発売されるそうなので、まだまだその世界が広がりそうです。
(C)PLEX