リンクスインターナショナルは4月11日、取扱メーカーであるCorsiarの新製品発表を行いました。日本市場向けに投入されるのは、左サイドに強化ガラスを使用したミドルタワー「Carbide 275R Tempered Glass(以下275R TG)」、ワイヤレスゲーミングマウス「DARK CORE RGB/同SE」、防水防塵(IP32相当)を備えたメカニカルキーボード「K68 RGB」、7.1ch Virtualサラウンド対応のUSBアダプタを同梱したヘッドセット「HS60」です。

発売時期と価格はケースの275R TGの白モデルがが4月21日発売、黒モデルは4月下旬~5月上旬発売で希望小売価格は14,040円(税込)。その他の製品は5月以降を予定しており、価格も調整中となっています。

ゲーミングデバイスは無線重視

発表会には、Corsiarの米国本社からプロダクトマネージャーが来日しました。ゲーミングデバイス担当のアンドリュー氏はメモリからスタートしたCorsiarについて触れ「23年間高性能でハイエンド、そしてカスタマイズ可能な製品を目指してきた」と語りました。

  • Corsair本社から来日したSr. Director, Product and Channel MarketingのAndrew Ware氏

ゲーミングデバイスの方向性については「Unplug and Play」とワイヤー接続をすることなく自由にプレイする製品に力を入れるといいます。Corsair製無線デバイスの特徴として、アンドリュー氏は独自2.4GHz接続による素早い反応に加えて、標準的なBluetooth接続にも対応すること、そしてQiに対応することを挙げました。

  • Unplug and Playとして紹介した製品。DARK CORE RGB/DARK CORE RGB SEが今回の説明の中心

対応製品として、すでに発売中のK63ワイヤレスメカニカルキーボード、そしてマウス新製品として、DARK CORE RGB/DARK CORE RGB SEを紹介しました。

Corsair初のワイヤレスゲーミングマウスとなるこの製品は、2.4GHz独自接続とBluetooth接続、USBケーブル接続の3方式に対応しており、16,000DPIの高精度センサーを搭載しています。SEバージョンはQi充電に対応し、対応マウスバッドMM1000も発売されます。

  • DARK CORE RGB/DARK CORE RGB SEはCorsair初のコードレスマウス。独自2.4GHz接続時1msの低遅延をアピールしていた

  • DARK CORE RGB SEとほぼ専用となるQi対応マウスパッドMM1000。MM1000はQi給電に対応しており、非対応スマホのためのアダプタも付属する

  • DARK CORE RGB SEの背面。原稿を書くときに気が付いたのだがFCC ICが同じなので、DARK CORE RGB SEからQi給電を廃したのがDARK CORE RGBとなるようだ

  • DARK CORE RGBは右側パーツが左のようなウイング付に変更できるという事だが、当日はパーツが用意されていなかった。写真のように脱着可能

  • Qi給電可能かどうかを手持ちのNexus 5で試したところ、ちゃんと充電出来ている。下に見えるのがQi非対応スマホでも充電するためのパーツで、Micro USBとLightning/USB-C変換アダプタが付属する(写真はLightingアダプタ装着済)

  • DARK CORE RGB SEと実質ペアになるのがMM1000マウスパッド。堅いフィールのボードとなっている

また、K68キーボードについては「ゲーム中にエナジードリンクを飲んでいてこぼしても大丈夫な防水防塵性を持っている」とアピールしました。Cherry MX RGB redのメカニカルキーボードでありながら、キースイッチをゴム膜でカバーすることにより防水性と防塵性を持たせています。

  • K68キーボード。メカニカルで完全ではないものの防塵防滴というのは長く使う人にはありがたい

こぼした水分は12個ある排水穴からこぼれ出る仕組みになっており、実用性が高そうに感じました。

  • IP32相当の防塵防滴能力を持つメカニカルキーボードK68 RGB。IP68のような完全防塵防滴ではないが、メカニカルキーボードでこの対応は珍しい

  • キーキャップを外したところ。Cherry MXを覆う形で薄いラバーパーツが入っているのがわかる

  • 本体裏。こぼした水を外に出すための穴が開いている

  • すでに発売中のK63 Wireless/K63 Lapboard。K63 Wirelessは無線接続も可能な小型メカニカルキーボードで、K63 Lapboardに装着するとマウスパッドと含めてひざ上での操作が可能となる。とは言え大柄な人が使っていても結構デカイと感じる

  • K63 WirelessとK63 Lapboardははめ込んでロックパーツをはめるだけで一体化する仕組みだ

HS60のヘッドセットは従来のHS50の進化版にあたり、7.1ch サラウンド対応のUSBアダプタが付属。3.5φジャックだけでなく、USB接続でも利用できます。

  • HS60ヘッドセット。HS50+USBアダプタとは明言していなかったが、ヘッドセットの方はあまり変わらなそうだ

  • HS60。従来のHS50に7.1chサラウンド対応の小型USBアダプタ(下)が付属する

これらのゲーミング製品は、フルカラーのLEDイルミネーションが魅力ですが、それらをコントロールするのがiCUEというソフトウェアで、従来のCorsair linkの進化版となっています。これにより、対応製品を統合的に光らせられるほか、対応ゲーム(現在ubisoftのFar Cry 5)ではゲーム内の状況に合わせたイルミネーションが体験できると言います。

CabideシリーズやObsidianシリーズなど、最新のPCケースも

コンポーネントに関してはデニス氏が紹介。Corsairにおけるケースは10年ほどの歴史がありますが、その中でも息の長い製品シリーズである「Cabide」の最新製品として、275R TRを紹介しました。

  • Corsair本社から来日したDirector of Marketing for Gaming Systems and ComponentsのDennis Jackson氏

左サイドが全面強化ガラスになっているため、LEDパーツや液冷パイプをアピールしやすいという視覚上のポイントに加え、下部に配置された電源ユニットをカバーによりエアフローを独立させているところが製品の特長となっています。

  • Carbide 275R Tempered Glass。左パネルが透明硬質ガラスとなっている。まずこの白モデルが今月発売される

  • 展示されていた新製品その他。Carbide 275R Tempered Glass Whiteは左パネルが全面強化ガラスのミドルタワーケース。4月21日発売で、後日黒モデルも追加される

また、すでに発売されている製品としてObsidian 500Dも紹介しました。こちらはサイドパネルが左右とも強化スモークガラスになっており、高級感が高いのが魅力です。サイドパネルはネジなどがなく、正面サイドが磁石ロックになっており簡単に開ける事も可能です。トップとフロント部にダストフィルターが付いているためにホコリでケース内が汚れる不安も軽減されているのがうれしいところです。

  • すでに発売中のObsidian 500D。アルミニウムを多用していてかなりカッコイイ

  • Obsidian 500Dに各種パーツを組み込んだサンプル。Obsidian 500Dは左右スモークガラスパネルを採用し、さらに奥が蝶番になっていて手元からパカっと開くため、かなり目立つ作りとなっている

  • 左右とも開いたObsidian 500D。ガラスがスモークなのはこの写真でよくわかるだろう

LEDファンとしてLL Series RGB Fanがありますが、LL120とLL140を紹介しました。ファン回転部に4つ、周りのリブに12のフルカラーLEDが付いているのでハデなパフォーマンスが行えるだけでなく、静音性にも配慮されているのが特徴です。

  • RGB LEDが合計16も入っているLL120/LL140。もちろんiCUE対応で個性的に光らせることが可能