AMDから第2世代のデスクトップPC向けRyzenである「Ryzen 7 2700X」と「Ryzen 5 2600X」の評価キットが届いた。Ryzen APUのときと同様に、「開封の儀」ということで簡単に紹介したい。
Zen+/12nm LP採用の新プロセッサ
第2世代デスクトップPC向けRyzen(開発コード名:Pinnacle Ridge)は、マイクロアーキテクチャをZen+を採用する新CPUで、12nm LPプロセスで製造される。マイクロアーキテクチャ、プロセスともに刷新しているが、どちらも従来のものをベースとしたものとみられる。
製品ラインナップは「Ryzen 7 2700X」「Ryzen 7 2700」「Ryzen 5 2600X」「Ryzen 5 2600」の4モデル。AMDが公開したスペックをまとめると以下の通りになる。
第2世代Ryzenのスペック概要 | ||||
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製品名 | 2700X | 2700 | 2600X | 2600 |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 6/12 | 6/12 |
動作周波数(GHz) ベース/ターボ |
3.7/4.3 | 3.2/4.1 | 3.6/4.2 | 3.4/3.9 |
LLC | 16MB | 16MB | 16MB | 16MB |
対応メモリ | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-2933 |
プラットフォーム | AM4 | AM4 | AM4 | AM4 |
TDP | 105W | 65W | 95W | 65W |
コア数やスレッド数、キャッシュ構成、第1世代Ryzenの同グレード製品と変わらない。一方で、動作周波数が引き上げられているほか、対応メモリはDDR4-2933MHzまで向上している。また、Ryzen 7 2700XのTDPは105Wで、前世代のRyzen 7 1700Xから10W上がっている。
4月19日(米国時間)の発売を予定し、米国ではすでにプレオーダーも始まっているようだ。価格はRyzen 7 2700Xが329ドル、Ryzen 7 2700が299ドル、Ryzen 5 2600Xが229ドル、Ryzen 5 2600が199ドル。すべての製品に「AMD Wraith」クーラーが付属する。
「Ryzen 7 2700X」と「Ryzen 7 2600X」と光るクーラー
キットが入っていた段ボールの中には、グレーとブラックの箱が収められていた。グレーの箱を開けると「Ryzen 7 2700X」と「Ryzen 7 2600X」がお目見え。パッケージは第1世代Ryzenから変化ないようで、シールに張られた製品名がないと違いが分からない。
「Ryzen 7 2700X」のパッケージにはCPUに加えて、クーラーとしてLED内蔵の「Wraith Prism with RGB LED」が、「Ryzen 7 2600X」にはWraith Spireが同梱されていた。Wraith Prism with RGB LEDは大型のクーラー。ベース部分は銅で、CPUがヒートパイプに直接触れる設計となっている。
LEDはファン部分に内蔵しており、実際に動かしてみると以下の動画のようになかなかきらびやかに点灯する。
マザーボードは何故か2枚入り
黒い大きな箱を開けると、中にはマザーボードとメモリが入っていた。気になるのはマザーボードが何故か2枚用意されていたこと。1つはASUSのROG CROSSHAIR VII HERO(WI-FI)、もう1つはGIGABYTEのX470 AORUS GAMING 7 WI-FI。型番から察するにどちらもフラグシップといえるハイエンドマザーボードだ。
「もしかして、CPUそれぞれで違うマザーボードを使えということか?」と思ったが、基本的にテストはどちらかに統一して行う。また、メモリはG.Skillのオーバークロックメモリなのだが、これもRyzen APUと同様に定格でテストするつもりだ。
というわけで、「開封の儀」として製品の概要とキットの内容を紹介した。冒頭に記した通り、現在は大原雄介氏が検証中だ。近いうちにレビューをお届けできるだろう。もう少々お待ちいただきたい。