テレビ東京は9日、16日の2週にわたって『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(9日24:12〜、16日24:27〜)を放送する。

  • 『ハイパーハードボイルドグルメリポート』

    『ハイパーハードボイルドグルメリポート』

同番組は「ヤバい人たちのヤバい飯を通じて、ヤバい世界のリアルを見る」という前代未聞なグルメ番組として、殺し合いを繰り返すアメリカの極悪ギャング、リベリアの元人食い少年兵の飯、台湾マフィアの贅沢中華など、世界のディープな人々の“飯”を徹底取材し、2017年10月に放送。10月度の「ギャラクシー賞」を受賞するなど、高い評価を得た。

満を持して登場した第2弾では、極寒のロシアや、ヨーロッパのバルカン半島中央部のセルビアへ赴く。ロシア・ウラジオストクでは北朝鮮レストランと麻薬密売現場に潜入。さらにシベリア奥地の通称カルト教団の村で暮らす人々の飯を見せてもらう。また、セルビアでは中東諸国からヨーロッパを目指す難民たちが足止めを食っている。命がけで国境越えを目指す難民たちは何を食べ、何を思うのか、“食”を通じて、彼らのリアルの世界に迫る。

収録を終えた小籔千豊は「めちゃくちゃ疲れました。やっぱり。何が正義かわからんようになってきますね。ある意味見たくない映像。でも見なきゃならないような映像かも」と感想を述べる。また「前回エゴサーチしたら、番組のことは褒めちぎられてるのに、『小藪いらへん』『小藪おらんかったらもっとおもろい』みたいなハイパーなツイートだらけだった」と振り返った。

小藪はさらに「食うって……すごい大切なことで……当たり前やけど、、、人間って食うんやなって。遺跡とか見に行く気も失せてきますね。そんなん正直写真とか動画でいくらでも見られるけど、この番組に出てくる少年とかお父さんの言葉とか表情、絶対ここに行かないと見られない。しかも、世界情勢の縮図みたいなものも見えてきたりする」と熱弁。「なんで戦争がなくならないのか、考えさせられる。学校で流したらいいと思います、本当に。これ見た後、人に優しくなると思います。 なんかもう、テレビのモードじゃないですよね、僕、今。疲れました」と語った。

上出遼平プロデュサーは、取材した人々について「僕らと同じ時代に、同じ地球に生 きているけれど、まるっきり別世界の暮らしをしている人々。それは時に、僕らから見たら地の底の様な場所であったり、狂った空間だったりする。自分で選択してそう生きる場合もあれば、不可避だった人もいる」と説明。「彼らが腹を満たしながら語る言葉に、僕らは何かを感じることがある。 勉強不足かもしれないけれど、別世界で生きる人々を僕らは心底リスペクトしています」と語る。

「敬意なしでこの番組は絶対に作ってはいけない。それでもなるべく肩入れせずに、彼らを通して何かを見つめるきっかけを探る。それがやるべきことだと自分たちに言い聞かせて、番組を作っています」と制作姿勢を明かした。