関西で最も長い歴史を持つ漫才賞『第53回上方漫才大賞』(カンテレ・ラジオ大阪主催)の発表会が7日、大阪・オリックス劇場で行われ、漫才コンビのダイアンが大賞に輝いた。
ステージに登場したダイアンは、西澤裕介が「(受賞を)聞いたときは、ピンとけぇへんぐらい信じられなかったんですけど。今は逆にすごいすがすがしい気持ちです」と語り、津田篤宏は「もう最高です。ゴイゴイスーですっ!」とおなじみのギャグで喜びを爆発させた。
また、2010年に大賞を受賞した中川家、2012年・2017年と2回の大賞を獲得した海原やすよ ともこも舞台に駆けつけ、後輩のダイアンを祝福。4月から東京に活動拠点を移したばかりの2人を、「これからテレビとかの仕事もいっぱい増えてきますが、しんどがらずに、舞台や営業で漫才をやってください」(中川家・礼二)、「東京だろうが大阪だろうがこのまま変わらず、ダイアンらしくやってもらいたい」(海原ともこ)と激励した。
授賞式後に行われた会見では、津田が「ずっと欲しかった賞。本当にうれしい」、西澤も「この賞をいただけるように、漫才のライブを精力的にがんばってきた」と感無量の様子。東京進出に弾みをつける栄えある受賞とあり、西澤は「いいタイミングでいただいたので、励みになります」と身を引き締めた。
同大賞の歴代受賞者は、横山やすし・西川きよし、オール阪神・巨人、ダウンタウンらそうそうたる面々が並ぶ。西澤は「歴史がすごい。そこに名前を残すことができるなんて、まだ信じられない気持ち」と、劇場を埋め尽くす観客に見守られて行われた授賞式を終えても夢見心地のようで、しきりに首をひねりながら、「もしかしたらウソなんかな?ドッキリなんかな?」とポツリ。これに津田が「ここまでやってもらって、ドッキリやったら金かかりすぎやん!」とすかさずツッコみ、笑いを誘っていた。
また、会場でのネタ審査で競われた「奨励賞」は和牛が、「新人賞」は祇園が、それぞれ受賞した。和牛の川西賢志郎は「すごいうれしいです!光栄です!『奨励賞』なので、『これからも漫才をやっていってください』と背中を押してもらえている気分です」、水田信二は「関西で漫才をやってきたことを褒めてもらえたような気がしますね」と感激をあらわに。祇園の木﨑太郎は「漫才を10年やってきて、賞を獲れていないことだけが木崎のコンプレックスだったので、これでパーフェクトですね!」と関西若手きってのナルシスト芸人らしい感想を話し、櫻井健一朗は「やっと漫才師としての資格をもらったという気持ち」と笑顔を見せていた。