俳優の内野聖陽が、テレビ東京系スペシャルドラマ『琥珀の夢』(2018年秋放送)に主演することが6日、わかった。
同作は、伊集院静による長編小説『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』をドラマ化。日本の洋酒文化を切り拓いたサントリー創業者・鳥井信治郎の人生を描いた作品で、ドラマでは鳥井をモデルにした鳴江萬治郎を主役に夢を成し遂げる物語を描く。
原作の伊集院は、主人公について「今の言葉でいうと“誰にも見えなかったマーケットが一人だけ見えていた”、新しい時代のモノを見る目があったということです」と表す。「ドラマ化の話、そして内野聖陽さんが主人公を演じるとの話を聞いて、私も楽しみにしています」と期待を寄せた。
同局 中川順平プロデューサーは、誰も成しえなかったことを実現した主役に「エネルギッシュで明朗快活、厳しさと優しさを兼ねた主人公像を体現するにはこの上ない最高のキャスト、内野聖陽さん」と紹介。「激動の時代を生きた、一人の傑出した人物をドラマにするのは、プロデューサーとしても大きな挑戦ですが、“やってみなはれ”精神で臨みます」と意気込んだ。
内野聖陽コメント
ここには、現代の情報過多の中で、感覚を麻痺させてしまっている人間ではなく、常にみずみずしい感性で、目の前にあるものに感動する純粋な魂、家族や友の愛に支えられ、師匠の厳しさに育まれ、時代の波にもみくちゃになりながら、それでも夢をみる勇気を失わない男がいました。たんこぶや傷だらけになりながらも歩む姿にとても共感し、関西言葉という壁を乗り越えても是非挑戦したい役だと感じました。あまのじゃく、新しいもの好きのミーハー性、自由奔放などと社会から受け止められることもあるかもしれませんが、この主人公は、その人間性ゆえにこそ、僕たちの大好きな琥珀色の飲み物を作り出せたんだと思います。僕はこの人物を“奇跡の天才発明家”にはしたくありません。人生には登っていない山がたくさんあって、この作品を観た方が、自分の目の前にある山に、つい登りたくなってしまうような、親近感のある人物として造形できたらなと思っています。そしてドラマを見た皆さんにも「やってみなはれ」の言葉が届くといいな、なんて思ってます。とにかく、オモシロくて、ためになって、元気でイキのいい作品にしたいです。