既報の通り、Intelは4月3日に中国・北京で新CPUの発表イベントを開催した。ノートPC向けとしては初となるCore i9ブランドの製品を投入。ゲーム向けをはじめとするハイパフォーマンスはノートPCでは、6コアがメインストームになろうとしている。

  • 第8世代Coreプロセッサに新モデル。ノートPC向けでもCoffee Lakeベースの製品が登場した。ノートPCはKaby Lake RとCoffee Lakeの2ラインに

イベントでは、DELLやHP、Lenovoといったデバイスメーカーも参加し、緊密なパートナーシップをアピール。また新CPUを搭載した新製品が多数展示されていた。日本国内で製品を展開するメーカーを中心にチェックしたい。

  • パートナー各社もイベントに参加。Intelは強固なエコシステムをアピール

DELL - ALIENWARE 17

  • ALIENWARE 17

DELLはALIENWARE 17の新モデルを展示。6コア/12スレッドのIntel Core i9-8950HK​、NVIDIA GeForce GTX 1080を搭載。インタフェースなどは従来モデルから変わらず、筐体はほぼ同じようだ。6コアCPUを採用し、発熱的には上がるはずだが、もともとALIENWAREの筐体では冷却能力に余裕があるということだろう。

  • 今回の目玉「Intel Core i9-8950HK」を搭載。システム温度に余裕がある場合、従来のターボブーストから動作クロックを最大200Hz引き上げる「Intel Thermal Velocity Boost」に対応

HP - OMEN X

  • OMEN X

HPはOMENブランドのノートPC「OMEN X」を展示。まだ同社のWebサイトで製品の情報が公開されていないので、展示機のざっくりとしたスペックを紹介すると、6コア/12スレッドのIntel Core i7-8750H、8GB、256GB SSD + 2TB HDD、NVIDIA GeForce GTX 1050 Tiを搭載していた。

  • こちらも筐体に大きな変化はないようだ

  • インタフェースは背面ではなく側面に

Lenovo - Legion

  • デザインが変わったLegion。筐体のサイズとしてはY7xxかY5xx番台のように見える

Lenovoもゲーミングブランド「Legion」のノートPCを展示。6コア/12スレッドのIntel Core i7-8750H、16GB、1TB HDD、NVIDIA GeForce GTX 1050 Tiを搭載。筐体を刷新したようで、特に背面はこれまでの少し丸みのあるデザインから、直線的なイメージとなっている。また天板の「Y」ロゴの部分も変化している。

  • インタフェース類

ASUS - ROG Zephyrus M

  • Zephyrusに15.6型モデルが

ASUSは新CPUに合わせてROGブランドからノートPC新モデルをいくつか発表している。会場に展示されていたのは、「Zephyrus M(GM501)」で、すでに展開する17.3型ノートPC「Zephyrus」の15.6型バージョンとなる。ディスプレイを開くと底面と側面をつなぐ部分に通気口が表れるギミックも健在だ。

  • 6コアCPU+GTX 1070の発熱も底面の通気口を生かした冷却システムで冷やす

  • Intel Core i7-8750H搭載

6コア/12スレッドのIntel Core i7-8750H、32GBメモリ、512GB SSD + 1TB HDD、NVIDIA GeForce GTX 1070を搭載。ディスプレイは144Hzの高速駆動に加えて、G-SYNCをサポートする。また、OptimusモードとDiscrete Graphicsモードを切り替えられる独自のソフトウェアを提供するという。

もう1モデル、発表会での公演中に「Zenbook Pro」として紹介された製品も展示されていた。こちらはIntel Core i7-8750H、16GBメモリ、1TB HDD、NVIDIA GeForce GTX 1050 Tiを搭載する。

  • Zenbook Pro

MSI - GE Raider RGB

  • GE Raider RGB。カラフルなキーボードイルミネーションで目を引いていた

ブースでカラフルなキーボードライティングを行っていたのがMSI。同社も新CPUに合わせて、ノートPC 3モデルを発表した。展示されていたのは、新ブランドとなる「GE Raider RGB」。キー1つ1つにイルミネーションの色やパターンを設定可能だという。ディスプレイは120Hz駆動をサポートする。

そのほかのスペックは、Intel Core i7-8750H、16GBメモリ、256GB SSD + 1TB HDD、NVIDIA GeForce GTX 1070。

Acer

  • Acerの展示機。ディスプレイの形を見ると、ゲーミングシリーズではないのかもしれない

Acerは展示機の詳細を確認できなかったのだが、4コア/8スレッドのIntel Core i5-8300H、12GBメモリ、256GB SSD、NVIDIA GeForce GTX 1050 Tiを搭載。スペックから見ると、ゲーミングというよりはハイパフォーマンスノートPCという位置付けと思われる。

GIGABYTE - 狭ベゼルの15.6型ノートPC

GIGABYTEは狭ベゼルが特徴のAEROシリーズを展示。グラフィックスにNVIDIA GeForce GTX 1070を搭載していることから「AERO 15X」と思われる。ベゼル幅は5㎜で、本体の薄さは18㎜、重量は2kgと薄型軽量に仕上げている。

  • 狭ベゼルのAERO 15X

CPUは6コアのIntel Core i7-8750H、メモリは16GB、ストレージは512GB SSD。ディスプレイは15.6型で144Hz駆動をサポート。解像度は最大4Kとのこと。

  • 本体の薄さは18㎜。かなりシャープな印象。以前からイベントで見かけるたびに「日本国内で売ればいいのに」と思っていたのだが、ついに日本でも正式投入されそうだ

AEROシリーズは日本国内で展開していないのだが、GIGABYTEのゲーミングブランド「AORUS」の公式Facebookアカウントによると「日本でも販売の予定があります」とのこと。薄型ゲーミングノートPCに新たな選択肢が加わりそうだ。