JR東日本は3日、サービス開始時期を延期していた中央快速線・青梅線へのグリーン車サービスについて、2023年度末のサービス開始に向けて工事に着手すると発表した。中央快速線・青梅線の一部列車に車内トイレを設置することも発表した。
同社は2015年2月、中央快速線等へグリーン車サービスを導入すると発表。オレンジ帯のE233系に2階建てグリーン車を2両連結して12両編成とし、2020年度のサービス開始をめざすとしていた。その後、バリアフリーなど他施策との行程調整や関係箇所との協議調整に想定以上の時間を要すると判明し、サービス開始時期が延期に。今回の発表では、2023年度末にグリーン車サービスを開始する予定(詳細な時期は別途発表)とされた。
あわせて普通車にトイレを設置することも発表した。オレンジ帯のE233系は現在、10両固定編成と6両(1~6号車)・4両(7~10号車)の分割編成があり、いずれもグリーン車は4・5号車に連結される。トイレはグリーン車の4号車と普通車の6号車に設置。普通車のトイレは車いす対応となる。普通車への車内トイレの設置工事は2018年度から順次着手し、設置を終えた車両は2019年度末以降、トイレを使用できるようになるという。
2階建てグリーン車は58編成分、計116両を新造する。東京駅における短時間での折返しや各駅でのスムーズな乗降を可能とするため、乗降ドアは従来の片開きドアから両開きドアに変更。出入口幅はこれまでの810mmから1,300mmに拡大される。グリーン車サービスを行う列車の運行区間は東京~大月・青梅間とされ、オレンジ帯のE233系で運行される中央快速線の列車と、中央快速線から青梅線青梅方面へ直通する列車が対象となる。
グリーン車サービス導入にともない、運行に必要な駅改良工事や線路改良・信号改良工事などを運行区間の全44駅と車両基地等で実施。車内トイレ設置に必要な車両基地等の改修工事と車両改造工事も行われる。