米Appleは3月27日 (現地時間)、プロダクティビティ・ツール「iWork」のiOS用「Pages」「Numbers」「Keynote」アプリをバージョン4.0にアップデートした。新たに描画ツールが追加され、Apple Pencilや指を使って手書きの文字やイラスト、記号などを書き込める。同社は27日に米シカゴでスペシャルイベントを開催、Apple Pencilをサポートする新しい「iPad」を発表している。
書類やスプレッドシート、プレゼンテーションを開いた状態で右上の「+」ボタンで開くメニューから「描画」を選ぶと、ペン、鉛筆、クレヨン、塗りつぶしツール、消しゴム、選択ツール、色パレットなどが並ぶトレイが表示される。各ツールを一度タップするとツールの選択、もう一度タップすると太さや濃淡の変更といったオプション・メニューが現れる。
描画ツールは、イラストやスケッチを描いたり、メモや注釈の書き込みなどに使える機能だ。Pagesでは、テキストにリンクした手書きの注釈を入れられる「スマート注釈」(ベータ版)を利用できる。ドキュメントの注釈を入れたいテキストをApple Pencilでタップして書き込み始める。すると、書き込んだコメントや校正記号などがテキストにリンクされ、改行やスペースなどでテキストを動かしても書き込んだ注釈も共に移動する。
ほかにも、Pagesに追加された「発表者モード」を使うと、テキストを自動スクロールさせて、iPadやiPhoneをプロンプターのように使用できる。スクロールのスピード、テキストのサイズ、スペース、フォントや背景の色など、用途に合わせて動作や表示の細かな調整が可能。
iOS版に合わせて、Mac版もPagesがバージョン7.0に、Numbersがバージョン5.0に、Keynoteがバージョン8.0にアップデートされた。iOS版とMac版のPagesには、ブックテンプレートを使って簡単にデジタルブックを作れるブック作成機能が加わった。iOS版なら、ブックのカスタマイズに新しい描画ツールを利用できる。デジタルブック作成機能はiCloudを介したコラボレーション機能をサポートしており、たとえばクラスメートと協力しながら、リアルタイムコラボレーションで1冊のデジタルブックを作り上げられる。