テレビ朝日系全国ネットで毎週日曜あさ9時30分から放送中の「スーパー戦隊」シリーズ最新作『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の主題歌CD発売イベントが、15日に池袋サンシャインシティ噴水広場で催された。
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』は、「スーパー戦隊」シリーズ第42作目にして、初の"ダブル戦隊"がレギュラーで活躍する「VS」形式のテレビシリーズとなった。ひとつの作品の中に複数の戦隊(チーム)が存在するシリーズは過去にも例があったものの、今回の特色は「快盗」「警察」という対照的なチームを均等に扱い、共通の敵である悪の軍団「ギャングラー」を相手に、時に対立しながら、時に協力しあって戦うという部分である。
共に悪と戦うヒーローでありながら、立場や考え方の違いから決してひとつになることのない「VS」という部分に着目したストーリーと、華麗かつダイナミックなアクションシーン、そしてスピード感とリアリティに満ちた巨大メカ、巨大ロボットの特撮シーンなど、多くの見せ場を備える本作は、放送開始からすでに全国の子どもたちの心をガッチリつかんでしまっている。
主題歌「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」は、そんな本作の「VS感」を表現するべく、吉田達彦が歌う「ルパンレンジャー ダイヤルを回せ」と、吉田仁美が歌う「Chase You Up! パトレンジャー」という異なるメロディの曲を同時に歌うことで、「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」が完成するという、画期的な試みがなされている。
主題歌を男女のデュエットで歌うというのは「スーパー戦隊」シリーズ第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』の主題歌「進め! ゴレンジャー」(ささきいさお、堀江美都子)以来となるが、本作では男女のボーカルそのものが「VS」を繰り広げるという趣向。
「ルパンレンジャー ダイヤルを回せ」と「Chase You Up! パトレンジャー」は、それぞれ単独で聴いてもヒーローソングとして聴きごたえのある曲だが、この2つが同時に歌われることで、いくつかのフレーズが重なっていたり、部分的に絶妙なハーモニーが生まれたりしていることに気づかされる。2曲はそれぞれ独立していながら、互いのメロディが組み合わさることによって意欲的なヒーローソングに変貌するのである。
イベント当日、噴水広場に集まった大勢のギャラリーを前にして、スーパー戦隊親善大使の松本寛也はさすが『魔法戦隊マジレンジャー』(2005年)のマジイエロー、『特命戦隊ゴーバスターズ』(2012年)のビートバスター役を演じて子どもたちのヒーローになっただけあって、軽快なトークで盛り上げつつ主題歌シンガーの2人を呼び込んだ。
本曲でメジャーデビューを果たす新人シンガーの吉田達彦は、ルパンレッドの応援を受け「ルパンレンジャー ダイヤルを回せ」を熱唱。「スーパー戦隊」の主題歌を歌うことについて、「とてもうれしいのと同時に、40数年間の長い歴史を痛感しています。これから1年間、一生懸命歌っていきます」と真摯な表情で意気込みを語った。2つの曲を同時に歌うことで完成する主題歌については、「歌で互いに追いかけられ、追いかけている感じでしょう。曲のところどころで歌詞がぶつかりあう内容になっています。ルパンレンジャーとパトレンジャーにはそれぞれ異なる"正義"がありますので、歌詞からそういうところを読み取っていただけたらうれしいです」と、歌詞にポイントを置いた聴きどころを語った。
今年(2018年)でデビュー10周年を迎える吉田仁美は、ステージ上をパトロール中のパトレン1号と遭遇しながら、「Chase You Up! パトレンジャー」を華麗に歌いあげた。その後、「昨日発売を迎えたばかりで、やっと"小さなヒーロー"たちの前で歌うことができました! とてもうれしいです」と、1月24日に日本武道館で開催された「超英雄祭2018」で初披露して以来、本格的にファンの子どもたちの前で主題歌を歌うことができる喜びを表した。主題歌については、「ゴレンジャー以来の男女デュエットになりました。みなさんのお耳にも新しく聴こえるのではないかと思います。驚きと新鮮さに満ちたこの曲を、何度も何度も聴いてほしい」と、楽曲の新鮮な魅力をアピールしていた。
イベント終了後のマスコミ会見で松本寛也は、「今回は戦隊が2つ、そして歌手の方も2人ということを強調していまして、キミはどちらを応援する?ってアオリがオフィシャルのキャッチコピーになっています。そのあたりを踏まえた上で、全国をまわって楽しいイベントをやっていきたいと思います」と、今後行われるであろう各地での主題歌イベントをいっそう盛り上げるべく、力強いコメントを残した。
「2人で歌う主題歌『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』で、歌っていて特に"気持ちがいい"フレーズは?」という質問に対して、吉田達彦は「2つの歌詞が重なる部分、サビの『ルパン』や『Chase You Up』、あとは最後の『showdown』です。他のところのメロディが違うぶん、ここで2人の声が"当たる"と気持ちいいですね」と、巧みに作りこまれた本曲の聴かせどころを交えて答えた。
吉田仁美は、「やはり『スーパー戦隊』シリーズの楽曲を歌えるということで、『パトレンジャー』というフレーズを歌うと、毎回うれしく、熱い気持ちになります。達彦くんの『ルパンレンジャー』と私の『パトレンジャー』の部分は被らないようになっていますので、両方のメロディをしっかり味わいながら歌わせていただいています!」と、特撮ヒーローソング、それも長い歴史を持つ「スーパー戦隊」の主題歌を歌うことができる喜びを語った。
主題歌CD発売の翌日、初のイベントを行ったことについての感想を求められると、吉田達彦は「発売の翌日にもかかわらず、多くのファンの方がもう曲を覚えてくださり、一緒に盛り上げてくださったといううれしさがありました。これから、いろいろな地域のイベントで歌うことがあると思うのですが、どこに行ってもみなさんと一緒に盛り上がることができる、安心して歌うことができると感じたお披露目でした」と、多くのファンに支えられてイベントが盛り上がったことを興奮気味に振り返った。
吉田仁美は「みなさんの前で、主題歌および『Chase You Up! パトレンジャー』をフルサイズで歌ったのは今日が初めてなのですが、もう歌詞を覚えて口ずさんでくださる方がいらっしゃったんです。そして振り付けも今日初めて披露したのに、曲の途中ですでに覚えて一緒にポーズをしてくださる方も……。また、小さなお子さんたちが一生懸命手拍子を打ってくれたのもうれしかったですね。これからもっともっと、小さなお友だち、"小さなヒーロー"たちが応援してくれるのかな、と思うと楽しみです」と、子どもから大人まで、幅広い年齢層のファンたちが熱く応援する姿を目の当たりにして感激したことを明かした。
現在発売中のCD「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」には、主題歌「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」、および「ルパンレンジャー ダイヤルを回せ」「Chase You Up! パトレンジャー」と、それぞれのオリジナル・カラオケを収録。これに加えて、劇中で使用されているBGM「快盗戦隊ルパンレンジャーのテーマ」「警察戦隊ルパンレンジャーのテーマ」も収録されており、非常にお得感の強いCDとなっている。
また、4月25日には『ルパンレンジャーディスク』『パトレンジャーディスク』という2枚のミニアルバムが同時発売。『ルパンレンジャーディスク』には挿入歌「快盗ガッタイム」や「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」の吉田仁美の歌唱パートを残したオリジナル・カラオケを含む6曲が、『パトレンジャーディスク』には挿入歌「警察ガッタイム」や「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」の吉田達彦の歌唱パートを残したオリジナル・カラオケを含む6曲が収録される。