ドイツのフォルクスワーゲンはこのほど、電気自動車のプロトタイプレーシングカー「I.D. R パイクスピーク」を発表した。同モデルは、6月24日に米国コロラド州で開催される「パイクスピーク インターナショナル ヒルクライム レース」に参戦する。
フォルクスワーゲンブランドは、2025 年までに20以上の電気自動車を発売することを計画しており、同モデルは将来的に発売予定の電気自動車「I.D.」ファミリーのプロトタイプのひとつとなる。また、同社の最もスポーティなラインナップであるR GmbHモデルとしての「I.D.」ファミリーという役割も併せ持っている。
別名「雲へ向かうレース」ともいわれるパイクスピークへの参戦は、同社の電気自動車の性能を示す象徴的な意味と、貴重な開発テストとしての意味がある。フォルクスワーゲンは1987年に、652PSを発揮するデュアルエンジンの「ゴルフ」でこのレースに参戦したが、完走を逃している。「I.D. R パイクスピーク」による参戦は、そのリベンジとしての意味も込められている。
電気自動車プロトタイプクラスのコースレコードは、2016年に記録された8分57秒118となっており、 「I.D. R パイクスピーク」はこれを超える新記録を目指す。