吉本新喜劇史上初の女性座長として注目の酒井藍(31)が、3月17日に公開を迎えた『女子高生探偵あいちゃん』で映画初主演を務めた。同作品ではアイドルグループ・NMB48とも共演した酒井に、作品への思いや、谷川愛梨、内木志、村瀬紗英をはじめとするNMB48メンバーとのエピソードなどを聞いた。
31歳で女子高生役、アイドルにも挑戦
初の主演映画『女子高生探偵あいちゃん』で演じるのは、小さい頃から太っていることを美少女たちにバカにされてきた女子高生。探偵業を営む父親の手伝いで、爆破予告が届いたNMB48劇場にメンバーとして潜入し事件を解決するというストーリーだ。
――31歳で女子高生役・制服を着ることに抵抗はなかったですか?
新喜劇で子供役や高校生役がまわってくることが多いので、衣装さんのところには私専用の制服が小中高と取り揃えてあります。ただスカートがね……胴回りが広いから2枚のスカートを合わせてつくってるんです。しかも冬物なんでめちゃくちゃ重くて、5キロくらいあるんちゃうかなっていう中で撮影してました。
――アイドルに憧れていたそうですが、実際に体験してみていかがでしたか?
ほんと富士山とアイドルって、見るもんやなって思いました。みんなキラキラしていい子やし、サバサバして明るいし。背中ツルツル、肌がきれいやな~って女子力がすごいです。オフのときもみんなめっちゃ仲いいんです。でもね、どれだけこの子たちが普段努力をしているか……。谷川愛梨ちゃん、内木志ちゃん、村瀬紗英ちゃん、みんな現場で台本を一切見てなかったです。実際にアイドルを経験してみて、やっぱり私は新喜劇入ってよかったなって思いました。
NMB48メンバーのプロ魂に驚き
――撮影中、印象的なエピソードはありますか?
この映画で初めて芝居をする古賀成美ちゃんと一緒のシーンがあったんですけど、監督から演技指導を受けてたんです。その間、私はお腹が痛くなったのでトイレに行って戻ると、成美ちゃんの芝居がめちゃめちゃうまなってたんです。「伸びしろ~」「この人らの吸収力!」ってビックリしました。
――NMBメンバーからアドバイスをもらったり、学んだことはありましたか?
最後にNMBメンバーと一緒に「青春のラップタイム」って曲を踊るんですけどハードで……。この映画の中で正直、一番緊張しました。撮影は2~3回で終わろうと思ったんですけど、結局10回くらい撮りました。私は1回終わるごとに舞台袖にはけて取組後の力士みたいに仰いでもらって、水を飲んでたんです。その間、愛梨ちゃんとか紗英ちゃんとかメンバーは他の曲の練習をしてるんですよ。
――お気に入りのシーンは?
オープニングを見てほしいですね。私が商店街をずーっと歩いていくのを長回しで撮ってるんです。いろんな新喜劇のメンバーが「あいちゃん、おはよう!」って出てきて、ほぼアドリブでネタをします。すると何事かと思ったのか、撮影中にホンマの商店街のインド料理の方がパッと店から顔を出して「Hello!」って言ってきたんです。「えっ!?」って思ったんですけど、カメラ止められへんから、私も「ハ、ハロー!」って言ってます(笑)。
――どんな人にこの映画を見てほしいですか?
新喜劇やNMB48好き、そうではないシンプルに映画が好きな方、ちびっこから大人までみんな楽しめる映画になってるので、ぜひたくさんの人に見てほしいです。
――多忙な毎日を送られると思いますが、普段はまっていることは?
YouTubeを見てます。一般の人が台湾旅行をしている動画を見てます。癒やされますね。自分も台湾に行っているような気持ちになれるんです。大概、スムージー飲んでるんですけど、私もスムージーが好きで飲んでます。
酒井藍
1986年9月10日生まれ、奈良県出身。2007年9月に吉本新喜劇「第3個目金の卵オーディション」に合格し入団。“ぶぅぶぅぶぅ。私、人間ですねん”のギャクで人気が急上昇し、2017年7月、吉本新喜劇で初の女性座長に就任。幅広い世代に人気があり、座員から慕われている。本作が映画初主演となる。