ここ数年で世界的に販売台数を伸ばしている「プロジェクター」。特に軽量・コンパクトで持ち運びが容易なタイプの製品は「モバイルプロジェクター」と呼ばれ、ビジネス用途で人気急上昇中とのこと。確かに、客先で突然プレゼンが必要になったときなど、パソコンやタブレットの映像を大画面に映し出せば説得力が増しそうです。

ソニーから発売される「MP-CD1」は、まさにそのマーケットを狙った製品といえそうです。5,000mAhのリチウムイオンポリマーバッテリーを内蔵、約2時間の連続投写が可能です。出力1Wのスピーカーを内蔵していますから、これ1台で「画」と「音」に対応できます。4月25日の発売、推定市場価格(税別)は46,000円前後の見込みです。

  • ソニー、モバイルプロジェクター「MP-CD1」

    ソニーのモバイルプロジェクター「MP-CD1」

  • ソニー、モバイルプロジェクター「MP-CD1」

    携帯用の本体ケースも付属します

プロジェクターモジュール(映像チップ)にはTI社製DLPを採用、画像に応じて輝度と電力をコントロールする「IntelliBright技術」により、消費電力を抑えつつ105ANSIルーメンという明るさを達成しました。光源は約50,000時間と長寿命のLEDを使い、効率的な放熱構造を実現しています。

本体内部にジャイロセンサーを搭載しており、傾きを検知すると自動的に投影画像を補正してくれます。ただし対応するのは垂直方向のみで40度まで、左右方向の傾き補正機能はありません。解像度はWVGA(854×480ピクセル)、投写サイズは40~120インチが想定されています。単焦点ですから、投写位置は手動で調整するスタイルです。

  • ソニー、モバイルプロジェクター「MP-CD1」

    投写サイズは40~120インチが想定されています

実際に製品を確認しましたが、明るくコントラスト感ある映像はDLP方式ならではです。据え置き型のプロジェクターと比べてどうしても明るさは不利になりますが、その中できれいに見えるよう、発色のチューニングにもこだわったとのこと。

直射日光が射し込む部屋での利用は厳しそうですが、部屋の照明を半分消すなどすれば十分、実用的です。83×16×150mm/約280gとコンパクトでありながら、約2時間もの連続投写が可能というスタミナも注目に値します。

  • ソニー、モバイルプロジェクター「MP-CD1」

    側面には映像入力用HDMI/MHL端子のほか、最大1.5Aの出力に対応したUSB Aポート、最大3Aの入力で急速充電可能なTYPE-Cポートが装備されています

側面のUSB-AポートにUSB機器を接続すると、給電しながら利用できることもポイントです。出力は最大1.5Aとパワフルなため、ChromecastのようなHDMIドングル型映像端末でもAC電源の用意なしに利用できます(メーカーによる動作保証が行われているわけではありません)。プレゼンなどビジネス用途はもちろんですが、気の置けない友人宅に映像端末ごと持ち込みスポーツ番組を楽しむ、という使い方もできそうです。

  • ソニー、モバイルプロジェクター「MP-CD1」

    フォーカスを調整するためのつまみも用意されています