説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『ポイントサイト経由で買いものしてもポイントが付きません!?』という質問に答えます。
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バナーをタップしてから買いものをすると購入金額に応じてポイントが付与される、いわゆる「ポイントサイト」はiPhoneでも利用できます。貯まったポイントは航空マイルや現金と交換できますから、利用しない手はありません。ポイントサイトをSafariのブックマークに登録しているiPhoneユーザも多いのではないでしょうか。
そのポイント付与ですが、iOS 11のSafariではうまくいかないことがあります。考えられる原因は、Safariの新機能「Intelligent Tracking Prevention(ITP)」で、初期設定段階から有効化されているため、ユーザの行動がポイントサイトに伝わらないのです。
WEBサイトのなかには、ブラウザの「クッキー(Cookie)」を利用し、サイトを訪れたユーザの行動を収集するところがあります。大手通販サイトにアクセスしたあとに他のサイトを訪ねると、先ほど閲覧した商品が広告に表示されるというしくみは、そのCookieに記録された情報を参照しているからです。企業にとっては広告効果が上がる都合のいい機能ですが、ユーザにとっては行動や嗜好が見張られているようで不愉快かもしれません。
そこで登場した機能が、前述のITPです。Cookieの有効期限をごく短く設定することで、ユーザ行動の追跡を阻止しようという狙いです。iOS 11では、『設定』→「Safari」の順に画面を開き、「サイト越えトラッキングを防ぐ」スイッチを操作すると、ITPのオン/オフを切り替えできます。
しかし、ポイントサイトではそれが仇となります。サイト経由で広告主の商品/サービスを購入すると、正しく利用したかどうか承認待ちの状態となり、広告主に承認されてから正式にポイント付与されますが、ITPを有効にしているとその流れが阻害されます。ポイントを確実にGETしたい場合は、「サイト越えトラッキングを防ぐ」スイッチをオフにしてからポイントサイトにログインし、買いものを始めましょう。