通勤・通学の時間、スマートフォンでマンガを読むという人、多いのではないでしょうか。スマホでマンガを読めるおかげで、書店に行かなくてもいつでもどこでもマンガを読めるようになりました。そこで、皆さんにぜひ使ってほしいマンガアプリを、マンガLOVEな筆者が紹介します。
前編では「GANMA!」「pixivコミック」「マンガの時間」「マンガワン」「LINEマンガ」の5本を取り上げました。すでに使ってくださった方もいるでしょうか。後編では、さらに4つのマンガアプリを紹介していきますよ。なお、作家名はすべて敬称略で扱っています。
少年ジャンプ+
少年ジャンプ+は、集英社が運営するマンガアプリ。アプリのTOP画面には、当日更新されたマンガだけを表示します。更新されていないマンガ(休載中のものなど)は画面の下に持っていき、新しいものだけを常に上部に表示してくれる、つまり毎日使うことを前提に考えられたアプリなのです。マンガは、最初の3話と最新2話が無料。その続きを読むには、有料の「コイン」が必要です。1コイン1円で、1話あたり30コインとなっています。
「週刊少年ジャンプ」の名作リバイバル連載が読めるのも魅力の1つで、2018年現在、『ろくでなしBLUES』(森田まさのり)などが連載中。キャンペーンも多く実施しており、たとえば2018年3月現在、『D.Gray-man』(星野桂)が60話以上無料で読めるキャンペーンや、『家庭教師ヒットマンREBORN!』(天野明)が100話以上無料で読めるキャンペーンを実施中。このほか、少年ジャンプ+限定の連載作品も多数連載されています。
筆者のイチオシ作品は少年ジャンプ+のオリジナル作品『地獄楽』(賀来ゆうじ)です。江戸時代で最強の忍だった画眉丸は抜け忍として捕まり、打ち首となるはずでした。そんな彼は、極楽浄土と噂される土地で「不老不死の仙薬」を手に入れることを条件に一時釈放されます。美しい絵で描かれる、忍と禁忌の物語に注目したい!
comico
comicoは、NHN comicoによるマンガアプリ。数あるデジタルマンガプラットフォームの中で、初期から一貫して「スマホファースト」をうたってきました。スマホのスクロール特性を生かし、マンガを「右から左」ではなく、「上から下」へと読んでいくことに特化しています。
作品はほとんどがオリジナルで、「公式作品」とアマチュアの投稿による「ベストチャレンジ」があります。リリース初期のころは、大人向けの少しアダルティなものもありましたが、2016年にリリースされた「comico PLUS」に青年向けマンガを移したため、2018年3月現在、公開されている作品は少年向けと少女向けのマンガがほとんど。
comicoには裏技(?)があって、実はマンガが更新されるのは前日の22時50分前後。火曜日更新のマンガなら、月曜日の22時50分くらいに読めます。これ、大したことないと侮るなかれ。たとえば日付けが変わる10分前。何もすることがないからアプリでマンガを読みたい、でも次の更新まで10分ある……。そんなときの救世主がcomico! 前日の23時にはマンガが更新されているので、日付けが変わるまでの間はcomicoを楽しみましょう!
公式作品だけでもかなりの数があるので、ぜひお気に入りの一作を探してみてください。筆者のおすすめは『ReLife』です。作者の夜宵草は、ガラケー時代のマンガ投稿サイト「マンガゲット」でも大人気の作家でした。まさにデジタルマンガのカリスマ。社会人生活に馴染めない大人が、もう一度高校生活を送る物語で、大人が高校生に混ざって青春する姿がうらやましい!
アプリのリリース初期は無料で、しかも無制限に公式作品を読むことができたのですが、2018年3月現在、公式作品を読むには「作品レンタル券」か有料の「ポイント」を利用します。35ポイントが120円、140ポイントが480円で買え、1話読むには10ポイントが必要です。
さらにここ最近、作品レンタル券に加えて10秒から30秒のCM視聴が必要となったようです。作品の質は高いからこそ、ファンが離れていかないか心配です。
マンガほっと
マンガほっとは、ノース・スターズ・ピクチャーズが2017年6月にリリースしたマンガアプリで、月刊マンガ雑誌「コミックゼノン」や同社のWebサイト「WEBコミック ぜにょん」のマンガが読めます。原哲夫の『蒼天の拳』や、北条司の『F.COMPO』など、超大御所の最新作品が読めるのはアツい! 3月22日0時まで、『北斗の拳』(原哲夫)が全話公開中。さらにさらに、4月16日0時までは、『エンジェル・ハート 1stシーズン』(北条司)も全話公開中。『北斗の拳』と『エンジェル・ハート』がマンガアプリで読めるなんて、贅沢すぎぃ!
作品は曜日ごとにきれいに整理されてあり、非常に使いやすい仕様。マンガは基本的に、最初の1話から3話までが無料、それ以降を読むには半日で4回復する「ライフ」1つか、有料の「チケット」1枚が必要です。ダウンロード時に、初回特典として50ライフがもらえます(2018年3月現在)。なので、最初はがっつりマンガを読めますよ。
筆者のおすすめ作品は『SURFINGMAN』(梅澤春人)。40歳を前に、妻に浮気をされ離婚した男性が、心機一転でサーフィンに挑戦。21歳の美人コーチとともに、成長していくお話です。美人コーチ、いいなあ。サーフィン、やってみようかしら。
マガポケ
マガポケは、講談社が最新号から3号前の「週刊少年マガジン」と「別冊少年マガジン」の全作品を提供するというアプリ。最近はアプリオリジナル作品も強化しており、2017年11月だけでなんと20作品を一気に投入。個人的には、今もっとも勢いがあるマンガアプリです。
アプリ限定マンガは、第1話と最新の3話が無料。週刊少年マガジンと別冊少年マガジン連載のマンガは物語のはじめと、最新号から3号前、4号前、5号前の3話が無料で読めます。このほか、過去の名作のリバイバル連載も行われており、2018年3月現在は『シバトラ』(原作:安童夕馬、作画:朝基まさし)や『ブラッディ・マンデイ』(原作:龍門諒、作画:恵広史)などが連載中です。
筆者のおすすめは、アプリ限定マンガ『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』(さの隆)。学校ではとても優しい少年・ユースケは記憶喪失で、中学時代の記憶がありません。物語が進むと、彼は暴虐の限りを尽くしてきたいじめっ子だったことが判明します。アプリオリジナルマンガは、こういったサスペンスのほか、ギャグ、コメディ、恋愛、バトルなど、バラエティに富んでいます。読めばきっと、好きな作品が見つかりますよ。
終わりに
さて、前編と後編で筆者が愛するマンガアプリを9本を紹介してきました。お気に入りのマンガアプリは見つかりそうですか? どのアプリにも課金サービスはありますが、基本は無料。あんな名作、こんな珍作が本屋に行かず、しかも無料で読めるなんて、本当にいい時代になりました。出版不況と叫ばれて久しいですが、マンガコンテンツに衰えはありません。そのうち、全国民が毎週楽しみに読んでいるような作品が、マンガアプリから生まれることを願って。