炊飯器といえば、日本の家電メーカーが最新技術を駆使して作った高級炊飯器ブームが続いていました。しかし、ここ数年は新規参入の家電メーカーが、今までにはなかった炊飯器を発売して話題となっています。

そのひとつ、2016年に発売した愛知ドビーの「バーミキュラ ライスポット」がヒット。無水調理が可能な鋳物ホーロー鍋で、炊飯とプロ並みの調理ができる自動調理鍋が、発売から約1年で5万台を突破。その勢いに乗り、2018年3月16日には、コンパクトになった「ライスポット ミニ」が発売されました。3~4人向けの炊飯、さらにひとり暮らしやふたり暮らしの家庭でも無駄なく使える3合タイプで、「バーミキュラ ライスポットでは置き場所に困る」といった少人数世帯を中心に注目されています。

もうひとつ、長谷園×sirocaから、本物の土鍋を使って炊飯できる「かまどさん電気」が3月9日に発売されました。長谷園といえば、シリーズ累計80万台もの大ヒットを誇り、現在は予約で6カ月待ちの「かまどさん」が有名です。同じ構造の土鍋を使い、シーズヒーターで加熱する「かまどさん電気」も、土鍋で炊いたごはんを楽しめるといいます。

  • 「ライスポット ミニ」vs「かまどさん電気」
  • 「ライスポット ミニ」vs「かまどさん電気」
  • 左がバーミキュラ「ライスポット ミニ」、右が「かまどさん電気」

どちらも個性的で、どのような味なのか気になってしかたありません。「ライスポット ミニ」と「かまどさん電気」で炊いたごはんを食べてみたい……! そこで、名古屋の愛知ドビーと、三重県伊賀市の長谷園に行ってきました。

修行した職人がていねいに作り上げる「ライスポット ミニ」、炊いたごはんは香りが強く粒立ちしっかり

名古屋駅からタクシーで15分ほど、新しい住宅が建ち並ぶ中に愛知ドビーはありました。本社は素敵なインテリアでまとめられており、キッチンなどが併設されています。「バーミキュラ」という有名ブランドの印象から、もっと大きな工場を想像していましたが、思いのほかコンパクトでした。こちらでは鍋だけを作っており、本体のIHヒーターは福井県で製造しているとのこと。

  • 「ライスポット ミニ」vs「かまどさん電気」

    新しい家が建ち並ぶ中に愛知ドビーはありました

さっそく「ライスポット ミニ」を見せてもらいました。従来の「バーミキュラ ライスポット」と比較すると、一回り小さく、これならキッチンでの置き場所もスムーズに確保できそうな印象です。ライスポット ミニで炊けるごはんは最大3合炊き(ライスポットは5合炊き)。カラーはソリッドシルバー、シーソルトホワイト、トリュフグレーの3色。小さくなっても機能は何ひとつ削らず、タッチパネルなどの操作方法も同じです。価格は64,800円(税別)。

  • 「ライスポット ミニ」vs「かまどさん電気」

    上段がシーソルトホワイト、下段の左がトリュフグレー、右がソリッドシルバー

鋳物ホーロー鍋として例をみない「鍋とフタの密閉性」が特徴で、底面のIHヒーターは、コイルと側面のアルミヒーターで鍋を包み込むように加熱。かまどの炎のような立体的な加熱を実現しています。

ライスポット ミニは、鍋が小さくなっている分、熱の伝わり方が変わってしまい、ライスポットと比較して味が変わるかどうかが気になっていましたが、同じようにバーミキュラらしい粒立ち、香りを楽しむことができました。弾力があってしっかりとした食感です。

  • 「ライスポット ミニ」vs「かまどさん電気」

    フタをオープンして驚いたのは、ごはんが立っていること!

  • 「ライスポット ミニ」vs「かまどさん電気」

    噛み応えがあって美味しい! ごはんだけで楽しめます