さいたま市の鉄道博物館にて、14日からE1系新幹線電車(車号「E153-104」)の屋外展示がスタートした。7月にオープン予定の新館も見える本館南側(旧てっぱくひろば)に展示され、入館料のみで見学できる。
E1系は「Max」(「Multi Amenity Express」の略)の愛称で親しまれた世界初のオール2階建て新幹線車両。12両編成で運行され、最高運転速度は240km/h。1994年7月から営業運転を開始し、東北・上越新幹線で活躍した。2003年から車両のリニューアルが行われ、「飛雲ホワイト」「朱鷺(トキ)色ピンク」「紫苑ブルー」の外観カラーに。上越新幹線で運行された後、2012年9月に営業運転終了、引退となった。
鉄道博物館に展示されたE153形は東京方の先頭車(1号車)で、1995年日立製作所製。1両あたりの定員は86名。大量高速輸送の実現のため、2階席が横6列(3列+3列)の配置となっており、2階建て新幹線車両の特徴をよく示しているという(1階席は3列+2列シート)。現役引退時の仕様で展示され、車体側面には「Max」のロゴに加え、乗務員用の扉付近に掲出された「つなげよう、日本。」の復興支援ステッカーも残されている。
全長26.1m、全高約4.5mと大柄な車体で、見学に訪れた親子からも「大きいね~」との声が聞かれた。いまのところ車内見学は不可だが、春休み期間にかけて開催される「鉄春(てつはる)到来! てっぱく春の感謝祭」の一環で、3月27日から4月8日までE1系の車内を特別公開する予定とのことだった。