生活空間と機器の持つ力を合わせることで新たな体験を創出する……。それが、ソニーが提案する「Life Space UX」という製品群のコンセプトです。もっとかみ砕いていえば、ソニーの技術力で尖った機能を実現し、それを洗練のデザインでまとめあげた製品群……となるでしょうか。ユーザーエクスペリエンス(UX)という言葉が象徴するように、居住空間を含めた視点とその提案性がLife Space UXのキモなのです。

  • ソニー「LSPX-A1」

    4K/HDR対応の超短焦点プロジェクタ「LSPX-A1」

  • ソニー「LSPX-A1」

    サイズ感を伝えるために、マイナビニュース・デジタルの林編集長に正座してもらいました(反省の図ではありません)

Life Space UXシリーズで5番目の製品となる「LSPX-A1」は、スピーカーを装備した4K/HDR対応の超短焦点プロジェクターです。機能的にはAV機器ですが、天面に人工大理石を配した外観は家具さながら。担当者に聞くと、建築にも使われる素材とのこと。投写部の下には木製の棚板が配され、そこにビデオレコーダーなど映像機器を置いて利用します。映像/音声入力用のHDMI端子(18Gbps/HDCP2.2対応)は背面に3基用意され、カバーで覆えばケーブルが気にならない構造です。

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    120インチの大画面を壁から24.5cmという近さで投写します

脚部とフレームはアルミ製ですが、左右両端の柱をよく見ると上半分はガラス。実はこれ、脚部と一体化した有機ガラス管ツイーターです。同じLife Space UXシリーズのグラスサウンドスピーカー「LSPX-S1」にも採用された、アドバンスド バーティカル ドライブ テクノロジー(有機ガラス管を震わせて音を出す技術)が使われており、広がりのある音場をつくり出します。

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    棚板の下にはサブウーファーが。アクション映画でも迫力の重低音を楽しめます

  • ソニー「LSPX-A1」

    一見、金属製の柱と思いきや、脚部と一体化した有機ガラス管ツイーターでした

その映像を壁面に投写して鑑賞しましたが、壁から24.5cm離しただけの家具調家電から投写されているとは思えないほど歪みを感じません。2500ルーメンのレーザー光源と0.74型4K SXRDデバイスを搭載しており、映像の明るさ・発色のよさにも驚かされます。直接日が射し込まなければ、リビングのような明るい場所でも使えそうなほど。

なお、投写先には石膏ボードなど白壁が想定されていますが、設置環境によってはプロジェクター用スクリーンの利用も可能とのことです。設置場所を実際にスタッフが調べて、壁の素材や状態、白の色味など、導入に問題がないかどうかを判断するという、コンサルティング販売のような形態となります。

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    背面のケーブル処理もすっきり。このこだわりが「Life Space UX」のアイデンティティです

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    モーションフローやデータベース型超解像に対応するなど、4Kプロジェクタとしての完成度もかなりのものです

音についても、ソニーらしいこだわりが。前面左右の有機ガラス管ツイーターのほかに、内部には23Wミッドレンジスピーカーを3基、さらに棚板下に50Wサブウーファーを配した2.1ch構成です。ミッドレンジのうち1基は背面に配置され、投写先の壁の反射を利用して音像を持ち上げる役割を担います。バーチャルサラウンドには対応しませんが、ガラス管ツイーターの効果で広く自然な音場を楽しめます。

気になる価格は238万円(税別)と、おいそれと手を出せるレベルではありませんが、一度体験すると「家を新築するならこれを置きたい」と考えること確実です。気になる場合は、3月20日からサンワカンパニー東京ショールーム、銀座店(3/31~)を皮切りに全国のソニー直営店に体験体験スペースが設けられるそうですから、足を運んでみてはいかがでしょう?

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