3月8日は「国際女性デー」だった。この日は、1904年に米国・ニューヨークで、女性労働者が婦人参政権要求のデモが起こった日である。国際女性デーは、これを受け、後にスパルタクス団の結成に加わるクララ・ツェトキンが、国際社会主義婦人会議で「女性の政治的自由と平等のために戦う」記念の日とするよう提唱したことから始まった。
そんな国際女性デーにあわせ、Appleは、Apple Watchユーザーに向けにアクテビティチャレンジ企画「国際女性デーチャレンジ」を実施した。
これまで筆者はApple Watchのアクテビティチャレンジ企画が実施されるたびに、いついつ「アクティビティ」アプリを通じてApple Watchユーザーに向けて通知が一斉送信された、チャレンジに成功して特別なバッジとステッカーを入手したという記事を執筆・掲載してきた。
しかし、今回の国際女性デーチャレンジについては、スタート予告の記事を掲載しなかった。正確に言うと「掲載できなかった」のだ。「あの人、実は反フェミニズムって立ち位置なのかもね」などとあらぬ疑いをかけられる前に、今から長い言い訳をさせて頂きたい。
実は今回、通知そのものが届かなかったのである。どうやら6日に世界中のユーザーに向けて一斉送信されたようなのだが、それを知らずにいたのだ。残念ながらテック業界に友人がいない筆者には、そんな情報が流れてくるわけがなく、危うく、実施されたことも気付かず過ごしてしまうところだったのである。
チャレンジ自体の存在を知ったのは国際女性デー当日。しかも夕方近くなってである。国際女性デーチャレンジで課せられたタスクは、その日にアクティビティの「ムーブ」ゴールの2倍を達成せよというものだった。
しかし、通知も来てないのに、よしんばチャレンジ成功となったとしてもバッジとステッカーを入手できるのだろか? 沸々と疑問が湧き上がる。SNSを覗いてみると「『謹賀新年チャレンジ』の時、通知が来なかった」とか「通知は来なかったけど、ゴール達成したらバッジが貰えた」といった投稿を発見できた。通知は届いてないけど、ノルマに届いたらOKなのかもしれない。ギャンブルになる可能性が高いが、このまま続けてみるか?
でも、それで失敗したら、これまで続けてきたチャレンジ成功報告記事も書けなくなってしまう。コンプリートも当然できなくなってしまう。
なんとかすべく、Apple広報に泣きつくが、原因はやはり不明。そうこうしてるうちに完全に日が落ちた。残された時間は6時間を切った。
あの手この手で解決法を探るが、一向に答えは見えてこない。とりあえずは2倍ゴールを目指すか、ダメだったら仕方ないと諦めかけたその時、iPhoneの「Watch」アプリの赤いバッジに気付いた。
そうだ、アップデートを保留にしていたのだ。今着けているApple WatchのwatchOSのバージョンは4.2になっている、最新バージョンは4.3.3だ。その時間、筆者は松村太郎氏に寄稿頂いた「Apple Watchでスキーやスノーボードのワークアウト計測が可能に - 松村太郎のApple深読み・先読み」の掲載準備を進めていた。それによれば、2月28日にwatchOSのアップデートが配信されたという記述がある。もしかしたら、OSのバージョンが古いから通知が来ないのかも、4.3.3にしたら来るのかもと一縷の望みを託すことにした。
すると……。
通知が来た!
おおっ!
おおおっ!
やった、チャレンジ成功だ!と、まだノルマ達成してないのに叫んでしまった。この時、20時35分、国際女性デーが終わるまで、まだ3時間強ある。アクティビティの一番外側の赤いリングを見ると、もう少しで二周目が閉じるという状態。数値ではあと27Kcalとなっていた。バッジとステッカーはもう手中に収めたも同然だ。
今回のチャレンジはいろんな意味でラッキーだったと思う。気付いてラッキー、通知来てラッキーに加えて、ムーブゴールを下げといてラッキーというのもチャレンジ成功に繋がった。
実は去年の今頃、毎週送られてくるアクティビティの成果に気を良くしてというか調子に乗りすぎて、ムーブゴールを600Kcal越えに設定し、最終的に680Kcalまで上げてしまい、マヌケなことに「完璧な一か月」バッジを逃してしまうということがあったのだ。その後、反省して360Kcalに下げたのだけど、延々と「ズル」するのを続けていたお陰で達成できたのだとも言える。今回のノルマは、アスリートで高めにゴールを設定している人にはしんどかったのではなかろうか。筆者ももし、数字下げてなかったら、おそらくハーフマラソンくらいいっとかないと届かなかったはずである。
ともあれ、チャレンジ企画参加にあたっては、普段から運動するのを心がけるとともに、最新のwatchOSをインストールするのが必須ということが分った。これまで、チャレンジ通知が来なかった人は、まず、iPhoneの「Watch」アプリにある「アクティビテイ」項目で「スペシャルチャレンジ」のスイッチがオンになってるのを確認し、watchOSが最新版になっているかどうかを必ずチェックしよう。チャレンジ企画は今年になってから、3カ月連続で用意されているので、4月も準備されているかも(ちなみに昨年は「アースディチャレンジ」が実施された)。また、通知を逃がさないというだけでなく、重要なセキュリティアップデートが含まれていることもあるので、安心・安全にApple Watchを利用するためにも、watchOSは最新版にしておくのをオススメする。