米Googleは3月7日(現地時間)、Android 8.x Oreoに続くAndroidのメジャーバージョンになる「Android P」(開発コードネーム)を発表、最初の開発者向けプレビュー「Android P Developer Preview 1」の提供を開始した。
エンジニアリング担当のバイスプレジデントであるDave Burke氏が公式ブログで、Android Pで提供する予定の新機能や強化点をまとめているが、開発者プレビュー1(Developer Preview 1: DP1)は次期メジャーバージョンのベースラインを開発者に示す初期リリースである。全容については、5月8日〜10日に開催する開発者カンファレンス「Google I/O 2018」で追加の情報提供を行う。
- IEEE 802.11mcプロトコルで実現するWiFi Round-Trip-Time (RTT)をサポート、対応するハードウエアとアプリで屋内位置測位を使用できる。
- Display Cutoutをサポート。iPhone Xのように前面カメラ部分が凹みになるような切り欠きのあるフルスクリーン表示を可能にする。
- メッセージの通知表示の改善、会話やスマートリプライなどを含む。
- マルチカメラ向けAPI
- HDR VP9 Profile 2、HEIFエンコーディングのサポート。
- オンデバイスの機械学習を加速させるNeural Networks APIが、パスワードマネージャーをサポートするバージョン1.1に。
- オートフィルの改善。
- NFCペイメント向けにOpen Mobile APIを実装。
- 指紋認証のUIの改善。
- アイドリング時にカメラやマイクといったセンサー類の作動を制限するプライバシー機能の強化。
- 省電力機能の改善。
これからのスケジュールは、Google I/Oを開催する5月に開発者プレビュー2 (Developer Preview 2: DP2)をリリース、6月リリース予定の開発者プレビュー3でAPIを確定し、続いてリリース候補のテスト版となる開発者プレビュー4を提供する。リリース候補の最終テスト版 (開発者プレビュー5)を7月に提供し、今年の第3四半期に最終版をリリースする。
開発者プレビュー1はAndroid Emulatorで動作し、またGoogleのPixelシリーズとPixel 2シリーズにインストールできる。開発者プレビュー1段階ではAndroid Betaプログラムを通じたOTAアップデートは利用できない。デバイスにはシステムイメージを使って導入する必要がある。