西武鉄道は4日、玉川上水車両基地で「拝島ライナーお披露目イベント」を開催した。これに先立ち、「拝島ライナー」の40000系(ロング・クロスシート転換車両)を使用した臨時列車を新宿線・拝島線で初運行。西武新宿駅から玉川上水車両基地まで走行した。
「拝島ライナー」は着席ニーズに対応した有料座席指定列車として、3月10日から新宿線・拝島線で運行開始。40000系のロング・クロスシート転換車両を使用し、平日・土休日18~22時台に西武新宿発拝島行を毎時1本ずつ、計5本運行する。西武新宿駅・高田馬場駅から乗車する際、乗車券の他に指定券が必要で、小平~拝島間各駅までの指定料金は大人300円・小児150円。小平駅以降の停車駅では乗車券のみで利用できる。
3月4日のイベントは、新宿線・拝島線での40000系および「拝島ライナー」の運行開始を記念して開催された。8時9分頃、西武新宿駅1番線ホームに「40000系車両新宿線・拝島線初運行臨時列車」が入線。使用車両は40000系の第5編成で、乗客を乗せての運転は今回が初とのこと。先頭車の車体前面に「拝島ライナー」のデビューを記念したヘッドマークを掲げ、発車時刻まで40000系の外観を撮影する参加者らの姿も多かった。
臨時列車は8時32分に西武新宿駅を発車し、鷺ノ宮駅・東伏見駅などで運転停車しながら新宿線を走行。この日は1,000名を超える応募の中から選ばれた参加者が乗車しており、子供たちを連れた家族と、撮影機材を装備した鉄道ファンらが多かった様子だった。新宿線の走行中、スタッフによる参加証・記念グッズ贈呈も行われた。
40000系は2016年度に2編成、2017年度に4編成導入される。ロング・クロスシート転換車両(コンセント付き)であることに加え、10号車に設置された「パートナーゾーン」、長距離区間の運行に対応した4号車の車いす対応トイレなども特徴。第1・2編成では通路上に広告用デジタルサイネージを設置していたが、今回の臨時列車に使用された第5編成では「拝島ライナー」の中吊り広告が全車両に掲出されていた。
臨時列車は小平駅から拝島線に入り、玉川上水駅で進行方向を変え、玉川上水車両基地へ向かった。9時45分頃に到着し、その後は「ぐでたまスマイルトレイン」お披露目セレモニーを経て、10時30分から「拝島ライナーお披露目イベント」がスタート。臨時列車に使用された40000系第5編成と30000系「ぐでたまスマイルトレイン」は、ともにピット線上で休憩用・展示用車両として使用された。
撮影会で使用された車両は40000系の第6編成で、種別・行先表示器に「拝島ライナー」のロゴマークを表示し、デビュー記念のヘッドマークも掲げられた。その両側に101系と20000系「L-train」が展示され、多くの参加者が3編成並ぶ姿を写真に収めていた。「拝島ライナーお披露目イベント」ではその他、「拝島ライナー」停車駅の昔の写真を会場内に展示し、「拝島ライナーデビュー記念乗車券」「ぐでたまスマイルトレイン運行記念乗車券」や鉄道グッズの販売も。多くの来場者でにぎわっていた。