CP+の開幕直前に度肝を抜くスペックの交換レンズを発表したシグマブースでは、正面に製品群を一同に展示しています。従来のシグマのイメージを一新した高性能のカメラやレンズが整然と展示されているのを見ると、古くからの写真ファンにとっては感慨深いものがあるでしょう。

  • 新しいレンズを中心とした展示のシグマブースは、多くの来場者が訪れていた。海外からの来場者が多いのも、シグマの特徴といえる

  • 昨年と同様に白を基調としたシグマブースは、ブースの正面に「シグマグローバルビジョン」(SGV)の製品群を展示

展示されていた新製品のなかで一番人気だったのは、やはり大口径の中望遠レンズ「105mm F1.4 DG HSM」でしょう。明るさが特徴のレンズですが、なによりも巨大なルックスが来場者の目を引いていました。

  • 展示で一番の注目を集めていた大口径レンズ「105mm F1.4 DG HSM」。存在感のある大きさが目を引く

前玉の大きさから相当重そうな印象を受けますが、フルサイズのデジタル一眼レフカメラに装着すると意外にもバランスがよく、安定したホールディングが味わえました。担当者によると「究極の描写性能を持っています」とのことなので、今から発売が楽しみな一本ですね。

  • キヤノンのフルサイズ一眼レフ「EOS 6D」に装着したところ。前方に重心が偏るかと思いきや、意外にもバランスがよかった

往年の写真ファンにとって注目なのが、「カミソリマクロ」としてシャープな描写が知られているシグマの70mmマクロレンズがついに復活すること。「70mm F2.8 DG MACRO」は画質本位の設計で、圧倒的な解像感とヌケ感を味わえるレンズになっているそうです。まだ開発発表にとどまりますが、ブースでは実機が手に取って試せます。こちらも発売が待ち遠しいですね。

  • 新たに発表した「70mm F2.8 DG MACRO」。かつて「カミソリマクロ」として描写のシャープさが評価されていた70mmマクロレンズの血統を受け継ぐレンズだ

ソニーEマウント用の単焦点レンズ群をついに投入することになったのも、α7シリーズのユーザーにとって見逃せません。オートフォーカスの動作スピードもスムーズになって、より純正レンズに近づきました。シグマのArtラインのレンズなので、描写性能も折り紙付きです。「14mm F1.8 DG HSM」、「20mm F1.4 DG HSM」、「24mm F1.4 DG HSM」、「35mm F1.4 DG HSM」、「50mm F1.4 DG HSM」、「70mm F2.8 DG MACRO」、「85mm F1.4 DG HSM」、「105mm F1.4 DG HSM」、「135mm F1.8 DG HSM」が順次登場する予定です。

  • すでに高い評価を得ている単焦点レンズのソニーEマウント版が登場。α7R IIIなどの高画素モデルを使っている人は気になる存在となりそうだ

  • ブースの2階には、「エビフライ」こと「APO 200-500mm F2.8/400-1000mm F5.6 EX DG」が実際に試せるように展示してあった。毎年おなじみの光景だが、まだ未体験の人はぜひ体感してみよう

  • 普段あまり目にすることのない「シネレンズ」シリーズも展示されている

  • 好評のセンサークリーニングコーナーも用意。無料でダストを除去してくれるのはうれしい

(文/三井公一)