ASUSがMWC 2018の開催に合わせ、バルセロナ市内のイベント会場で新製品発表会を開催。事前に予告ティザーがあった通り、新しいスマートフォン「ZenFone 5」シリーズ3機種を発表しました。

  • 3つの新世代の「ZenFone 5」シリーズが誕生した

「ZenFone 5」という型番を聞いておやっ? と思う方もいるはずです。そう、ASUSが2014年に日本で発売した初のスマートフォンも同じ名前ですね。

当時はディスプレイのサイズが5インチであったことから付けられた名前でしたが、その後2015年に発売された「ZenFone 2」以降、毎年順当に末尾のナンバーを積み重ねてきた結果、2018年の新モデルで再び「5」に辿り着いたというわけです。

今回開催された発表会のテーマは「BACKTO5」。「"5"への原点回帰」を迎えたZenFoneシリーズをさらなる高みに導こうという意気込みが伝わってくるイベントでした。

  • 2014年発売のZenFone 5から日本でASUSのスマホの展開が始まった

全画面×二眼カメラ。最上位はスナドラ845搭載

ZenFone 5シリーズには3つの兄弟機があります。中核のモデルはバランスの良い性能と新しいシリーズで実現した機能をフルに盛り込んだ「ZenFone 5」。このZenFone 5をベースに、プロセッサをクアルコムのSnapdragon 845にして、さらにメモリ/ストレージの仕様を強化したフラグシップの長兄「ZenFone 5Z」と、充実のカメラ機能を乗せたミドルレンジの「ZenFone 5 Lite」です。

  • 全画面デザインを採用した「ZenFone 5」。外観は「ZenFone 5Z」もほぼ同じ

  • ZenFone 5 LiteはASUSのスマホにとってキーカラーであり人気の高いレッドを用意する

ZenFone 5のハイライトについてはASUSのグローバルマーケティングヘッドのMarcel Campos氏が壇上での説明を担当しました。Campos氏は「電話からフィーチャーフォン、スマートフォンへの変遷を経て、これからの通信端末はAI(人工知能)を持った"インテリジェントフォン"に生まれ変わるだろう」と切り出しました。

  • 大画面を搭載しているのによりスリムになった本体をアピール

AIカメラでユーザー好み・最適な写真を自動撮影

上位のZenFone 5ZとZenFone 5にはクアルコムのプロセッサパワーを活かした6つのAIテクノロジーが搭載されています。「AIカメラ」はどんなシーン・オブジェクトも高精細に撮るためのカメラをサポートする機能。プリセットされている全16種類のシーンから被写体に最適なシーンを自動選択してくれます。

さらに「AI Photo Learning」の機械学習アルゴリズムにより、撮影後のデータに最適なエフェクトをかけて、ユーザーは通常の写真とプレビューを見比べながらから好みを選択していくと、次第にスマホが色味やコントラスト感などユーザーの好みを反映した写真を記録してくれるように育っていきます。

  • 6つのAIテクノロジーを搭載した

  • ユーザー好みな写真の仕上がり具合を学習していくAI Photo Learning

ほかにもユーザーがスマホの画面から目を離すと自動でスリープしてくれる省エネ機能「AIディスプレイ」や、アラームの音量を周囲のノイズ量に合わせて自動的に可変させる「AIリングトーン」を搭載。ユーザーの睡眠サイクルを学習して、寝る前にスマホの充電をはじめたら、ちょうど起きる頃に合わせてバッテリー残量を100%の状態に導いてくれる「AIチャージング」により、内蔵バッテリーのヘタりを抑えます。

「AIブースト」は特にZenFone 5に高い効果がある機能として紹介されました。ZenFone 5のメインプロセッサであるSnapdragon 636のCPUパフォーマンスにブーストをかけることで、12%アップの性能を引き出すというものです。

  • ZenFone 5Zにはクアルコムの最新フラグシップSoC「Snapdragon 845」を搭載。クアルコムのAmonプレジデントも発表会を応援しに駆けつけて、両社の蜜月ぶりをアピールした