野村不動産は2月22日、渋谷区恵比寿南三丁目の国家公務員宿舎原町住宅跡地で計画している複合施設の新築工事を着工したと発表した。複合施設には「分譲住宅(プラウド)」「ホテル」「介護施設(デイサービス)」「保育施設」を設置し、プリンスホテルの新ブランド「プリンス スマート イン」が開業する。
同事業は、「2020年に開催される国際競技大会時等の観光客の増加に伴い不足する都市部の宿泊施設の整備」と「高齢者・子育て支援施設整備」という国の定める条件を満たして選定された事業。JR「恵比寿」駅徒歩5分・東京メトロ「恵比寿」駅徒歩3分という立地において、宿泊・高齢者・保育施設不足といった都市部の社会課題を解決するため、分譲住宅にホテル・介護施設(デイサービス)・保育施設を併設し、多様な人々が共生する新たな都市型複合施設が誕生する。
観光庁が発表した2017年の訪日外国人旅行者数は2,869万人となり、2012年からの直近5年間で3倍以上に増加している。また、高齢者の増加や共働き世帯の増加を受け、都市部における高齢者向けサービス需要への対応、および保育施設不足による待機児童の早期解消が求められている。このような背景から、社会的要請に応える都市型の複合施設を、新たに開発する運びになった。
プリンスホテルの新ブランド「プリンス スマート イン」は、プリンスホテルが新たに展開する次世代型宿泊特化ホテルブランド。ブランドコンセプトである"イノベーションを追求する宿泊特化型ホテル"を体現するべく、ICT・AIを活用した最先端のスマートなサービスを提供する。恵比寿はITベンチャー企業集積地である渋谷の隣駅であり、今後ビジネス需要の増加が見込まれるほか、東京観光の拠点ともなり得ることから、国内外の観光需要およびビジネス需要の取込みも図っていく。
「プリンス スマート イン 恵比寿(Prince Smart Inn Ebisu)」の客室数は82室(シングルルーム30室、ダブルルーム15室、ツインルーム37室)、付帯施設として、レストラン(約50席)、会議室、フィットネスジムなどを備える。開業は2020年夏頃を予定している。
「分譲住宅(プラウド)」は、恵比寿という立地にふさわしい最高水準の住まいとなり、地上11階建・全88戸の計画となる。計画地は、「恵比寿」駅・「代官山」駅徒歩圏の立地にありながら、喧騒から離れた閑静な住宅街の入口にあり、「高い利便性」と「閑静な住環境」の双方を享受できる、エリア内においても大変希少性の高い立地となる。
最高水準の住まいとしてふさわしいプレミアムなサービスとして、コンシェルジュサービスに加えて、併設する各施設との連携を通じて付加価値の高い商品を提供。併設するホテル、介護施設、保育施設とのサービス連携による付加価値の提供も目指す。
入居予定時期は2020年3月下旬で、間取りは2LDK~4LDK、専有面積は約60~200平方メートル、総戸数は88戸。構造規模はRC造地上11階で、野村不動産が売主となる(戸数、面積については、今後変更となる場合がある)
そのほか、「介護施設(デイサービス)」は要介護者向けの通所介護事業(定員25人)と自立・要支援者の向けの介護予防・日常生活支援総合事業(通所型サービスA: 定員10名)を、「保育施設」は定員100人規模の認可保育園開設を、それぞれ予定している。
恵比寿 旧国家公務員宿舎跡地 再開発プロジェクトの所在地は東京都渋谷区恵比寿南3-48-7(地番)で、JR山手線・埼京線「恵比寿」駅徒歩5分/東京メトロ日比谷線「恵比寿」駅徒歩3分/東急東横線「代官山」駅徒歩9分。敷地面積は4,035.06平方メートル(1,220.61坪)、延床面積は1万6,078.58平方メートル(約4,893.77坪/住宅:約1万2,000平方メートル、ホテル:約2,800平方メートル、介護施設(デイサービス):約300平方メートル、保育施設:約900平方メートル)。