入園・入学準備で必要になってくる「レッスンバッグ」。園や学校からサイズが指定されることもあり、慣れないミシン縫いに久しぶりにチャレンジする! という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、手芸用専門店 クラフトハートトーカイ アリオ北砂店の竹本早矢香 店長に作り方を教えてもらいました。
布選びのコツはズバリ、お店の人に聞くこと!
まず作業を始める前に、ミシンと布、持ち手となるアクリルテープ、そしてもし必要があれば、断ち切りバサミ、チャコペン、マチ針、メジャー・ものさしなどを用意しましょう。
ここで布選びが必要になってきますが、どのように購入したら良いのでしょうか。
「多くの場合、布の種類はキルティングです。好きな柄を選んだら、園や学校で指定されたバッグのサイズと用途を教えてくだされば、お店の方で必要な分をカットし、ご用意できますよ」(竹本さん)。
例えばクラフトハートトーカイでは、幅100cmほどのキルティング素材の布を30cmから10cm刻みで販売してくれることが多いそう。素人でも簡単にオーダーできそうですが、バッグや布の種類によっては、柄の向きが影響してくるので、アドバイスを請うのが賢明かもしれません。
布を選んだら、生地から縫い代がほつれないように"端処理"を行えばレッスンバッグ作りの準備は万端! 「ギザギザ縫い」を選択し、端の部分にミシンをかけるだけの作業です。また、さらにしっかりとしたつくりにしたい場合は、裏地をつけてもOK。アイロンをかけるだけで裏地を付けることができる、接着布を活用するのも手だそうです。
バッグの脇を縫うときの注意点
準備ができたら、いよいよレッスンバッグを形作っていく作業に入ります。まずは、生地の裏地が表になるように半分に折ってから、バッグの脇にあたる部分をミシンで縫っていきます。このとき、バッグの底の部分から上部に向かって縫っていくのがポイント。バッグの上部から縫っていくと形が崩れやすいとのことなので、注意しましょう。
これで見た目には、袋状のものが完成します。
三角マチの作り方
次の過程では、底の部分にマチを作ります。竹本さんによると「三角マチ」と呼ばれる作り方が一般的だそう。
裏地を表にした状態のまま、底の両端が外側にくるように三角に折り、折った部分をミシンで縫います(画像参照)。
三角に折るときは、脇の縫い目と底の折り目が重なるようにすると、きれいな仕上がりになるそうです。また多くの場合、三角形の底辺が5cmになるところで折った部分を縫っていくと、ちょうどいい大きさのマチができるとのこと。メジャーやものさしで5cmを測る際は、真ん中の2.5cmの部分に縫い目がくるようにしましょう。チャコペンで印をつけておくと、縫いやすいですね。
両端に三角マチを作ると、できあがりはこんな感じに(画像参照)。
表地側に返すと、きれいにマチができていることが分かりますね。
持ち手の取り付けは、折り込みを加えてしっかりと
そして、持ち手を取り付けていきます。竹本さんによると、持ち手の長さは約30cmがちょうど良いとのこと。しかし、それはあくまでも「見えている」部分であり、折り込んで縫っていくことを考えると、アクリルテープは6cm長い、36cmでカットすると作業しやすいそうです。
最初のステップとして、まずは持ち手が下向きになるように、表地側にアクリルテープを縫い付けます。
このあと一度、バッグ上部の表地を裏地側に1cm折り込み、そのままさらに2cm折り込みます。バッグの上部全体を巻き込むように折るのがコツとのこと。このとき、脇の縫い目は開いた状態で折るようにすると、ミシンで縫い進めやすいそうです(画像参照)。
ここまでできたら、マチ針でとめ、筒ものを縫う要領でグルグルと縫っていきます。補助テーブルと呼ばれるミシンの針の下に設置された部品を取り外すと、縫いやすくなります。
「好みですが、縫い始めの場所は返し縫いをする関係であまりきれいでなくなるので、バッグの脇の縫い目の部分からミシンをかけていく方がいいです」(竹本さん)。少しの工夫で、仕上がりに差が出ますね。
ここまで来たら、下を向いている持ち手を上に持ち上げて、折り目の上部を同様にグルグルと縫っていけば完成。さらにステッチをかけておくと、丈夫になって安心です。
最近では無地の素材にワッペンをつけたり、接着布を使ってバイカラーのデザインにしたりと、さまざまにアレンジして楽しむ人が多いそう。使う素材やアクセサリーによって、オリジナリティを出せるのが手作りの魅力ですね。店頭では、シューズケースや体操着袋など、さまざまなタイプのバッグの作り方を紹介するレシピも販売しているそうなので、参考にしてみるといいかもしれません。