TBSの平昌五輪メインキャスターを務める中居正広が、フィギュアスケート男子で2大会連続金メダルを獲得した羽生結弦にインタビュー。その模様が18日、同局の平昌五輪番組で放送された。
羽生は「前回大会は勝ちたいという一生懸命な気持ちで勝ち取った。今回は時間の制限とかキャリアを考えながら滑ったこともあったので、すごく重いなって」と心境を告白。中居が「羽生選手のドラマ、生のドキュメントを見ているようでした」と言うと、羽生は「誰かが書かれていたんですけど、これ漫画だったら却下されるよなって」と笑い、中居も「漫画とかドラマでもこんなにきれいにシナリオ化しないんですよ」と称えた。
昨年11月のNHK杯公式練習でケガをしてから復帰戦となった今回。羽生は「辞めようかなというメンタルにはならなかったんですけど、辞めざるを得ないのかなという状況には置かれていました」と告白。「治療もたくさんしていただいてましたし、ケアも最前線のものをやっていたんですけど、いっこうによくなる気配がないというのがつらくて、スケートを滑る段階にもいけなくて、その段階が一番精神的に追い込まれた。でも自分から無理だなというのはなかった」と明かした。
また、ケガからの復帰は「スケジュール通りにはいってない」と言い、最初は12月の全日本選手権での復帰を目指すも滑れず、次に平昌五輪の団体戦を目指すも12月中に無理だと判断したと説明。「いける」という段階になったのはいつか聞かれると、「いけるとはならなかった」と答え、「痛み止めを飲み始めて、もうこれ以上治らないっていうのをある意味スパッと決めた段階からは練習に集中できました」と心境の変化を語った。
そして、中居が「2連覇かっこいいなあ。ご自身ではかっこいいなって思ってますか?」と尋ねると、「かっこいいなっていうか、これ以上ないでしょ、って思ってます」と笑い、「本当にいろいろ逆境があって、66年ぶりとか。スポーツってこうやって見るものじゃないと思うんです。フィギュアスケートって本当に特別だし、その中でも特別な扱いをさせていただいている。これ以上ない勝ち方をして、これ以上ないものをいただいた」と感謝。中居も「これ以上ないよ! 素晴らしいものを拝見させてもらったなと思います」と伝えた。
また、中居が「王者」「怪物」という呼び方について尋ねると、「どうですかね、わかんない」と正直に答え、「でも設定は盛り過ぎだなと思います。自分でも自分の人生が不思議で、こんなに山あり谷ありでずっとやってきて、最終的にこの金メダルも(冬季五輪通算)1000個目。なんでこんなにツイてるんだろうなって思います」と驚きを口にした。