ビジネスシーンでは、取引先からの依頼や上司からの指示を受ける場面が毎日のようにあると思いますが、みなさんはどう返答していますか? 今回は、「分かりました」という気持ちを表現する言葉の正しい使い方について調べてみました。

  • 了解しましたと承知しましたの違い

「了解しました」の意味

「了解」という言葉を辞書で引いてみたところ、「事情を思いやって納得すること」「理解すること」「のみこむこと」という意味のほか、「無線などで通信内容を受け取ったことを表す語」と掲載されていました。後者は、特別な条件下で用いるものなので、一般的なビジネス用語として使われるのは、前者になるでしょう。

「する」の丁寧語が「します」、その過去形が「しました」ですから、「了解しました」=「理解(することが完了)しました」という意味の丁寧語ということになります。

「了解しました」の正しい使い方

前項で述べたとおり、「了解しました」は丁寧語であって謙譲語ではありません。故に、同僚や目下の人に対して使う言葉であって、取引先や目上の人に使うのは失礼にあたりますので、注意が必要です。では、取引先や目上の人に対しては、どのような言い方が正しいのでしょうか。

目上の人には「承知しました」を

取引先や目上の人に対して「分かりました」という気持ちを表現するには、「承知しました」がふさわしい言葉とされています。これは、「承知する」という言葉が「わかる(了解する)」の謙譲語だからです。ちなみに、「承知しました」よりも「承知いたしました」とした方がより丁寧に感じるかもしれませんが、「承知する」がすでに謙譲語であることから、「する」を「いたす」という謙譲語に変換せずとも、失礼にあたることはありません。