三菱重工業は2月7日、ボーイング777X向け後部胴体パネルの初号機を、広島製作所江波工場から出荷した。2015年7月に正式調印した開発・製造に関する契約に基づき、同社は現行777シリーズにおける担当部位を踏襲し、777Xの後部・尾部胴体並びに乗降扉の製造を手掛けている。
江波工場では同日、これを記念して出荷式を行った。式典には、ボーイング777Xプログラム担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのエリック・リンドブラッド氏や、777/777Xオペレーション担当バイスプレジデントのジェイソン・クラーク氏をはじめ、多数が列席した。
江波工場は旧鉄構工場を改修後、独自の自動化ラインを開発・設置し、品質のさらなる向上、処理能力の拡大と効率化を図っている。また、777Xでは部品製造においても独自開発の新型設備を導入し品質向上をはかるとともに、複数の場所にまたがって生産していた工程を集約して、一貫加工によるリードタイム短縮をはかるなど、従来作業におけるボトルネックを解消している。
777Xはエアラインへの初号機の引き渡しが2020年に予定されている。同社は777Xの国際共同生産においても、最新の設備を開発・導入・活用して、民間航空機事業の一層の発展をはかっていくとしている。