いまや仕事でPCを使うのは当たり前、表計算やワープロといったアプリの活用スキルは常識という時代。ネットワークの活用もごく自然に行われ、社外メンバーとファイルをやり取りしつつ作業することも珍しくない。
そのファイルのやり取りも、メール添付という方法は時代遅れになりつつある。インターネット上のサーバ(クラウド)でファイルを共有し、同じ業務に関わる人間だけで読み書きする方法だ。メール添付はファイルサイズに制約があるが、クラウドを利用すれば巨大なファイルも扱いやすい。ファイルを複数人で回覧する手間がかからず、返信を待たずに変更をくわえることもできる。
iPhone/iPadでクラウド型のファイル共有を行おうとすると、「iCloudドライブ」の利用が手っ取り早い。iCloudストレージに共有したいファイルを保存しておき、指定した人だけがそのファイルをいつでもダウンロードできるよう設定するのだ。ファイルを保存できる人物は、iCloudストレージの持ち主である自分だけとなるが、校正を依頼する場合など修正箇所がそれほど多くないケースであれば、じゅうぶん実用的だろう。
ファイルを共有する方法はかんたん、iOS 11に付属の「ファイル」アプリで目的の書類を開き、共有メニューで「人を追加」ボタンをタップ、メールやTwitterなど仕事仲間に連絡するための手段を選択する。文面を整えて送信すれば、その仕事仲間にファイルのありか(URL)が届く、という流れだ。URLは変わらないので、問題箇所を自分が修正して上書き保存すれば他のメンバーがすぐにダウンロードできる。
この方法を使ったファイル共有は応用が効く。ファイルフォーマットは限定されないから、表計算やワープロ文書はもちろん、画像やPDFを共有してもいい。気軽に試してみたいiCloudドライブの便利ワザだ。