相模鉄道は新型車両20000系のデビュー前日、2月10日に「新型車両デビュー記念撮影会 in 相模大塚」を開催した。営業運転開始前に沿線住民などの利用者にお披露目し、車内見学や写真撮影などを楽しんでもらうことを目的として開催された。
相鉄線相模大塚駅構内で開催された今回のイベントでは、見学時間内なら自由に会場内を動き回ることができ、多くの来場者が20000系にカメラを向けた。あわせて7000系も展示され、こちらを撮影する人も多かった。当日は相模鉄道キャラクター「そうにゃん」も登場。20000系とのツーショットも実現し、多くのシャッター音が聞かれた。
3号車から1号車まで車内の様子を見学することもでき、来場者の列ができていた。20000系では個別ドアスイッチが採用され、ドア横に利用者がドアを開けられるスイッチ、車内にも開閉両方が可能なスイッチがある。
ロングシートの一般座席に座ると、低反発のマットレスのような座り心地である。優先席の一部は「ユニバーサルデザインシート」として座面を高くしており、足の不自由な人やお年寄りなどが立ち座りしやすいようになっている。こちらはいくぶん固い。
車内はWi-Fi完備で、案内表示や液晶画面による広告設備もある一方、従来の中吊り広告も掲示することも可能だという。運転台の後ろやドア付近に細い縦長の鏡が設置され、これで身だしなみをチェックすることもできる。
車外の表示器は種別・行先だけでなく、「そうにゃん」のイラストも表示できるようになっており、多様な使い方が想定されていることがうかがえる。
イベント会場では、20000系を描いた顔出しパネルや、20000系を紹介するブースも設けられ、顔出しパネルでは子供たちを連れた家族で記念撮影をする姿が目立った。相模大塚駅の南口にグッズ販売会場も設けられ、20000系のデビュー記念グッズや入場券セットなどを販売。多くの来場者が購入のために列に並んでいた。
相模鉄道営業部営業企画課長の加藤圭氏は、イベント当日の参加予定者数を「3,000名から4,000名くらい」と話す。「明日から実運用に入るので、一般の人に見てもらうために開催しました。運行のお知らせも兼ねてこのイベントを行いました」とのことだった。
沿線住民やファンからも期待の高い20000系。それを示すかのように、この日のデビュー記念撮影会は多くの来場者でにぎわった。20000系はいよいよ2月11日にデビュー。相模鉄道の新型車両は地元利用者や鉄道ファンらの期待を乗せて走ることになる。