「非リアの諸君。バレンタインデーという日…リア充だけが得する日だと思うだろ? 我々は考えた。チョコの替わりにうまい棒を買いまくり世の注目をバレンタインからうまい棒に向けようと。」

某国民的掲示板でのとある書き込みから始まった、2月14日のうまい棒買い占め運動。中にはSNSをパトロールし、買い占め報告をまとめてその本数を集計する人まで現れているという。そんな折、2月14日に向けて「Wowmaい棒」(税込500円)なる商品が発売されるという情報を入手した。

  • 「Wowmaい棒」(税込500円) は非リア充の味方となるか

    「Wowmaい棒」(税込500円) は非リア充の味方となるか

非リア充への挑戦状ともとれるオリジナルソース付

同商品は、KDDIとKDDIコマースフォワードの運営する総合ショッピングモール「Wowma!」が、やおきんとコラボレーションして開発したもの。味の異なるうまい棒が10本セットになっており、アレンジ用として3種のソースも同梱されている。

  • 原材料名を黙読するだけでも3分ほど現実逃避ができる

    原材料名を黙読するだけでも3分ほど現実逃避ができる

パッケージの中に入っているのは、たこ焼き・めんたい・チーズ・コーンポタージュ・チョコレート・シュガーラスク・テリヤキバーガー・やさいサラダ・ピザ・チキンカレーの10種類のうまい棒。加えて、キムマヨ・チョコレートネオソフト・給食のりのソース3種も付いてくる。

チョコレート味のうまい棒やソースが含まれているのが不可解だが、せっかくなのでうまい食べ方を考えることに。テーマはズバリ“リア充っぽい料理”。うまい棒と非リア充のポテンシャルを見せつけ、ヒエラルキーを覆してやろう。時は来た! それだけだ。

  • とりあえずうまい棒でヌンチャクを作り、宿敵リア充(りあ・みつる)を討伐するための訓練を行う

    とりあえずうまい棒でヌンチャクを作り、宿敵リア充(りあ・みつる)を討伐するための訓練を行う

リア充っぽい料理には、大胆な発想が不可欠。まずは“うまい棒”という素晴らしいネーミングを無視し、ヌンチャクムーブにより砕けてしまったうまい棒をなんとなく粉々にグラインドしてみる。

  • うまい棒1本からこれだけの量のうまい粉が生成できる

    うまい棒1本からこれだけの量のうまい粉が生成できる

うまい棒を気が遠くなるほど大量に買い占めて全て粉々にし、“うまい柱”を作ろうかとも思ったが、いかんせん財力が不足しているのですぐに諦めた。500円で購入できる同商品によって、どこまで充実感を得ることができるだろうか。やはりこれは完全に、持たざる者への挑戦状である。

  • 今さら感が強めのモノマネで粉をファサー

    今さら感が強めのモノマネで粉をファサー

「バレンタインデーさえなければこんなモノマネを晒す必要もなかったのに……でもバレンタインデーがなければ『チョコレイトディスコ/Perfume』や『バレンタイン・キッス/国生さゆり』、『8月のバレンタイン/ビビアン・スー』のような名曲も生まれなかったしなぁ」などと独り言をつぶやきながら調理を進めること10分。完成したのがこちら。

  • ドライエイジングしたやおきん産Mentai風うまい棒のガランティーヌ仕立て~アングレーズ・ソースの香りと共に~

    ドライエイジングしたやおきん産Mentai風うまい棒のガランティーヌ仕立て~アングレーズ・ソースの香りと共に~(仮)

パッと見はだいぶうまくなさそうである。しかし、味はあくまでもうまい棒なのでバッチリうまい。遠くから見れば、閑静な住宅街でひっそりと営まれている看板のない一軒家フレンチで出てくる料理のようにも見える。チキンカレー味の粉末は、さながらカラスミパウダーのごとき輝きだ。彩りとしてコンビニで購入してきたサラダを追加したものの、材料費は言うまでもなく爆発的に安い。そして何より、調理している間はものすごい充実感を得ることができた。

  • どこから見てもまがまがしい。フレンチのシェフの偉大さを改めて実感

    どこから見てもまがまがしい。フレンチのシェフの偉大さを改めて実感

この悲しき料理を生み出してしまった同商品は、1,500個の数量限定販売とのこと。どうせチョコなんてもらえないのだから、2月14日前後は自宅にこもり、同商品のうまい棒10種に合う調味料をひたすら試してみるのもいいのではないだろうか。いつか2月14日が公式に「うまい棒の日」になるまで、我々は戦いをやめない。