毎年11月に決まる「CTOオブ・ザ・イヤー」。4回目となる2017年は、料理動画「kurashiru」を運営するdelyの大竹雅登氏が優勝した。聞くところによれば、狭いオフィス、たった1人での開発体制など、厳しい状況からkurashiruが生まれたという。そこで今回は「CTO」にスポットをあて、その役割についてご紹介したいと思います。
■CTOの意味とは
「CTO」とはアメリカの組織で使われる役職名で、「chief technical officer または chief technology officer」の略語です。企業の技術関連業務の責任を負う「最高技術責任者」のことを指します。日本では、技術部門や開発部門の長が兼任することがあるようです。
■CTOの役割
「CTO」の役割は、業種や企業によって様々だと言います。しかしながら、大体の場合、技術戦略の策定や執行、研究開発部門の統括などを担うことが多いようです。技術や研究の開発とともに経営戦略も統括し、最適な技術戦略を生み出す。特に、技術力の高さを自社の核としているような企業では、CTOの存在は重要かつ不可欠と言えます。
■CIOとCTOとCKOの違い
情報技術を中心とするIT系の企業では、CIOとCTOの役割が重複することがあると言います。「CTO」が技術関連業務の最高責任者であるのに対し、「CIO」(Chief Information Officerの略語)は、情報システム関連業務の責任を負う「最高情報責任者」です。また、情報や知識を管理し、会社全体で共有することで企業価値向上に活かしていくのが、「最高知識責任者」である「CKO」(chief Knowledge officer)になります。
企業における情報システム担当役員といえば、一般的にはCIOであるが、CTOが情報システムを統括する企業も増えているようです。また、それぞれが担う役割を分けることで、より専門的な知識に長けた責任者を配置することが出来るでしょう。
今回は「CTO」について紹介しました。情報システムに関わる人に求められる知識や役割、肩書きは、IT技術の発展とともに変化していくようです。CIOやCTOに今何を求めるのか。企業として、適時、両者の役割を見直すことも必要なのかもしれません。