多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『「開発者モード」って何ですか?』という質問に答えます。
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Android OSには、「開発者モード」と呼ばれる動作状態が存在します。開発者モードに切り替えることで、Android端末を購入した直後、あるいはAndroid OSをバージョンアップした直後(通常モード)には利用できない機能を利用できるようになります。
開発者モードには、専門的な機能や実験的な機能がオプションの形で多数用意されています。たとえば、「ウィンドウアニメスケール」や「トランジションアニメスケール」でアニメーション表示を無効化すると、描画がキビキビとした印象になります。端末によっては、「Bluetoothオーディオコーデック」項目をタップすると、Android 8.0からサポートされた高音質コーデック「LDAC」と「aptX HD」を有効化できます。よく理解しないまま機能をON/OFFすべきではありませんが、意図的に隠されたAndroid OSの機能を利用するための手段です。
開発者モードを有効にするには、「設定」の端末情報にあるビルド番号を7回タップします。4回目以降は「デベロッパーになるまであと○ステップです」と残り回数が表示され、7回目に「これでデベロッパーになりました」と表示されると、「設定」→「システム」画面に「開発者向けオプション」項目が現れます。
なお、Android OS 4.0で登場して以降、開発者モードは有効化できても無効化する手段がありませんでした。Android 8.0(Oreo)では、設定画面で「開発者向けオプション」を開き、上部にあるスイッチを「OFF」にすると、開発者モードを無効化(通常モードに復帰)することができます。再び開発者モードを有効にするには、もう一度ビルド番号を7回タップします。