説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『マスク着用時でもFace IDの顔認証をクリアできる?』という質問に答えます。

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iPhone Xユーザは「顔」が重要。もちろん顔の造形の話ではなく、「Face ID」による顔認証がスムーズに実行できるかどうかです。Face IDが期待どおりに動作しなければ、ロック解除に時間がかかり、Apple Payに手間取ることになります。

Face IDはTrueDepthカメラが顔に赤外線を照射し、その特徴をA11 Bionicチップに内蔵のセキュアコプロセッサ(Secure Enclave)に保管されている3Dマップと照合することで、正当な利用者かどうかを判定します。

そのとき機械学習が行われることで、容貌の変化に対応できることもポイントです。機械学習の効果は認識速度の向上としても現れますが、顔認証が行われるつど微妙に異なる顔の表情や髪型も、機械学習を繰り返すことにより対応可能になっていきます。

機械学習の対象には、メガネなどのアクセサリも含まれます。はじめて装着した直後は認識されないかもしれませんが、パスコードを手入力して正当な利用者であることをiPhone Xに教えれば、次回以降の顔認証に生かされます。顔認証に失敗しても、2回、3回とパスコードの手入力を繰り返せば、認証されるようになる可能性が高まります。

マスクについても同様に、パスコードの手入力を繰り返せば認証に成功する事例が報告されています。しかし、顔の3分の1以上を占めるほどの面積があるため、必ず認証されるようになるとは断言できません。何度繰り返してもスムーズに顔認証されないようであれば、マスクを外したうえでFace IDを使うようにしましょう。

  • Face IDの顔認証に失敗してもパスコードの手入力を繰り返すと、認証されるようになることがあります