俳優の福山雅治が30日、都内で行われた映画『マンハント』(2月9日公開)のジャパンプレミアに、國村隼、倉田保昭、斎藤工、アンジェルス・ウー、桜庭ななみ、池内博之、TAO、ジョン・ウー監督とともに登場した。
同作は西村寿行原作の小説を1976年に高倉健主演で映画化した『君よ憤怒の河を渡れ』を、日本映画ファンのウー監督が再映画化。何者かにはめられて殺人事件の被疑者となったドゥ・チウ(チャン・ハンユー)と、彼を追いながら無実を確信した大阪府警の刑事・矢村(福山)が、事件の真相に立ち向かっていく。
オファーを受けた福山は「夢のように思ったと同時に、『本当に僕でいいのか』」と不安を抱いたことを告白。アクションも未経験だったために、「『ダメなんじゃないか、本当は』という不安な方の気持ちが大きかったかな」と振り返った。
一方、ウー監督は「前から非常に注目しているアーティストの方。人情のある方で正義感に満ちている」と福山について表現する。「オファーしましたが、ドキドキでした。OKしてくれるかどうかは心配してました」と、互いにドキドキしていたことが明らかになると、福山は「それを聞いてまたドキドキしてます」と胸を押さえていた。
「僕はもう、本当にただの映画少年が現場に来ちゃった感じでした」と撮影時の心境を語る斎藤は、「ここはひとつ、ジョン・ウーファンとして、勇気を持って、DVDを現場に持ち込もうという、非常に安易な作戦を立てました」とエピソードを披露。「1作目『カラテ愚連隊』のDVDが手に入らなくて、2作目の『The hand of death』、邦題は『ジャッキー・チェンの秘龍拳/少林門』という謎の、ジャッキー・チェンは7番手くらいなんですけど主役みたいな……」とよどみなく作品について語っていく。
2作目のDVDを現場に持ち込んだ斎藤は「福山さんも池内さんも一緒に見て、サインをもらいました。SPに止められるような、何をしに来たんだという」と自分にツッコミをしつつ、「穏やかで優しくて、深い時間でも仏のような笑顔で。ただただ、心地よかったです」と監督に感謝した。
福山も「最初から監督のファンであることは間違いないんですけど、監督のものづくりの現場にいると、求めてらっしゃる表現、絵作り、お芝居に、全力以上でやっていこうという気にさせていただく」と監督愛を示す。ウー監督といえば鳩を飛ばすシーンが有名だが、今回も平和の象徴である白い鳩が舞ったため、福山は「あの瞬間は、テイクをチェックしている"画面"を写メしましたもん。『これは撮ろう』って」と、ファンのような行動を取っていたことを明かした。