LCCのPeach Aviationは1月30日、SCSKサービスウェアが提供するAIを活用したチャット専用自動応答システム「Desse(デッセ)」によるPeachウェブサイト上での顧客対応サービスを、これまでの日本語のみの運用から、Peachの就航地で用いられる全言語(日本語、英語、中国語(繁体)、中国語(簡体)、広東語、韓国語、タイ語)にて対応し、運用を開始したと発表した。
AIを活用した自動チャット機能において、日本語と英語を含む7言語での運用は、日本の航空会社で初めてとなる。Peachは2013年11月から、顧客対応を向上させる取り組みとして、ウェブサイト上における日本語での自動チャット機能に「Desse」を導入し、利用者からPeachのウェブサイト上に寄せられる質問に、AIがチャットで自動応答するサービスを開始した。
近年では、Peachの国際線網が拡充してきたことでインバウンド需要が急速に増えた背景があり、アジアからの利用者の問い合わせにもスムーズに対応することを目的に「Desse」の大幅改修を行い、Peach就航地で用いられる全言語での対応を開始する運びとなった。また同システムでは、利用者からスマートフォンやパソコン経由で受けた質問パターンをデータとして蓄積し、定期的に同データの分析と精査を行うことで、継続的に応答品質を向上することができる。
約1カ月間の試験運用期間(2017年12月22日~2018年1月24日)において、全7言語からの計約10万件の問い合わせのうち、87%を自動応答にて回答することができたという。なお、残りの13%については、オペレーターによる有人チャットにて対応した。AIを用いた自動チャット機能は、コンタクトセンターのオペレーターの労働時間の短縮を含む業務効率の向上を実現しており、働き方改革にも寄与している。