東京都は1月26日、「東京都保育ニーズ実態調査 都民調査速報版」を発表。育児休業取得期間が希望より短くなった未就学児の保護者に対し、その理由を尋ねたところ64.9%が「希望期間取得すると、取得後に保育所に入れなくなると思ったため」と答えた。
今回の調査は、東京都内の未就学児童がいる世帯を対象に行ったもの。2017年8月25日~9月8日、9月11日~9月25日の2回にわたって行われ、1万3,114世帯から回答を得た(郵送による通知、インターネットによる回答)。
はじめに、希望していた教育・保育サービスについて調べると、利用希望の多い順に「認可保育所(公立)」(51.9%)、「認可保育所(私立)」(39.3%)、「幼稚園」(30.0%)となった。しかし実際に利用しているサービスは「認可保育所(公立)」(17.0%)、「認可保育所(私立)」(21.4%)、「幼稚園」(23.3%)といずれも希望と実態に差があることが分かった。
また育児休業の取得者に、希望していた期間と実際に取得した期間を聞いたところ、1年以上を希望していた人の割合が68.1%であるのに対し、利用期間が1年を超えた人は51.3%となっている。また、1年7カ月以上の取得を希望していた人は25.1%で、実際に取得した割合は11.8%となった。
育児休業取得期間が、希望よりも短い理由は「希望期間取得すると、取得後に保育所に入れなくなると思ったため」(64.9%)、「収入が減るため」(25.9%)、「周囲の迷惑になると思った」(21.9%)の順となっている。
さらに保育料の価格別の認可保育所の利用意向(支払っても良いと思う最大限の価格)を見ると、4万円が最も多く、それ以上では、価格が上がるにつれて利用意向が減少している。
※グラフの画像は「東京都保育ニーズ実態調査 都民調査速報版」より引用