コバルトブルーに煌めく珊瑚礁の海やマングローブといった自然を感じ、独自の発展を遂げた文化に触れながら、島の美食に舌鼓を打つ――。東京からわずか3時間ほどで訪れることのできる沖縄は、慌ただしい日々を生きる現代人にとってまさにオアシス。流れる時間は緩やかで、この"美ら島"に足を踏み入れた人の心を休めてくれる。

オンラインの宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム」は、2015年11月に沖縄営業所を開設。沖縄の観光をさらに活性化させるべく、同エリアでの取り組みを強化している。

ブッキング・ドットコム 沖縄地区 営業部長の近藤真利子氏は「沖縄の観光市場は大きく変わってきていると感じています。2015年に360軒だったブッキング・ドットコムに登録されている宿泊施設数は、2017年12月に1000軒を超えました。このまま拡大を続け、"世界中のどんな人が沖縄を訪れたいと考えたとしても、目的に応じて取りたい部屋がいつでも予約できる"環境を作っていきたいと考えています。今後は宿泊だけではなくてアクティビティなどと連動したプラットフォームを目指していきたいですね」と沖縄エリアへの意気込みを語る。

  • ブッキング・ドットコム 沖縄地区 営業部長の近藤真利子氏

    ブッキング・ドットコム 沖縄地区 営業部長の近藤真利子氏

近年、沖縄を訪れる人の旅行形態も大きく変わってきている。2000年に20.6%だった個人旅行が2016年には倍以上の49.3%に増加し、団体旅行やパッケージ旅行が大幅に減少した。また、沖縄県庁の発表した観光客調査結果を見ると、2016年に沖縄に訪れた旅行客の84.8%が2度目以上のリピーターなのである。

  • 国内観光客調査結果

    国内観光客調査結果

「沖縄に訪れる人は、都会では感じられないのんびりした空気感や人の温かさに魅了されるのではないでしょうか。ダイビングやサーフィンを楽しめるスポットも多く、何度も訪れる理由があります。また、リピーターになると、何もしないために訪れるというケースも多いですね」

日中はビーチやプールでのんびり過ごして、夜は沖縄料理を味わったりバーベキューを楽しんだりと、沖縄の広い空の下で贅沢な時間を過ごすのがリピーターの主流スタイルだ。各市町村別で参画施設数の推移をみると、那覇市だけでなく離島や郊外エリアの伸び率が高い。那覇市以外のところに足を延ばしてバケーションを楽しむ人が増えているのだろう。

  • ブッキング・ドットコムの各市町村における参画施設数

    ブッキング・ドットコムの各市町村における参画施設数

沖縄県の特徴としてもう1つ、宿泊施設のタイプが日本の平均と異なる点が挙げられる。

「ブッキング・ドットコムに掲載されている施設タイプを見ると、日本の平均ではホテルや旅館が多数を占めますが、沖縄県ではゲストハウスの数が最も多く、続いてホテル、ホリデーホーム(別荘のようなタイプ)の順で並びます」

  • 施設タイプ

    施設タイプ

優雅さを味わえるリゾートホテルや、誰にも邪魔されないプライベート空間を満喫できるヴィラ。旅人同士のコミュニケーションを楽しめるドミトリー型のゲストハウスなど、沖縄では旅の目的に応じた宿泊施設を見つけることができるのだ。

同じタイプのホテルをリピートするもよし。異なる体験を求めるもよし。幅広い宿泊施設のタイプが、沖縄再訪の後押しをしているのかもしれない。