西武鉄道は25日、ダイヤ改正を2018年3月10日に実施すると発表した。「拝島ライナー」の運行開始に加え、池袋線では平日の「S-TRAIN」などを増発。「S-TRAIN」が乗り入れる東京メトロ有楽町線でも、3月10日にダイヤ改正が実施される。

  • 「S-TRAIN」は西武鉄道40000系のロング・クロスシート転換車両を使用

「S-TRAIN(Sトレイン)」は新型車両40000系のロング・クロスシート転換車両を使用し、利用者の着席ニーズに対応した有料座席指定列車として2017年3月から運行開始した。現在は土休日に池袋線から東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線へ下り(元町・中華街発)3本・上り(元町・中華街行)2本、平日に池袋線から東京メトロ有楽町線へ下り(豊洲発所沢行)3本・上り(所沢発豊洲行)4本が運行されている。

3月10日のダイヤ改正では、平日の夕夜間に「S-TRAIN」を豊洲~所沢間で上下各2本増発。1時間間隔で運行するとともに時刻変更も行われる。

  • 平日に豊洲~所沢間で運行される「S-TRAIN」のダイヤ改正後の時刻

下り「Sトレイン101・103・105・107・109号」は18~22時台の毎時0分に豊洲駅を発車し、他の停車駅の発車・到着時刻も一部列車を除き統一。保谷駅・所沢駅でそれぞれ各駅停車に接続(一部列車を除く)し、保谷駅以降の各駅へ利便性向上を図る。上りは「Sトレイン104号」が16時18分に所沢駅を発車した後、17時台以降の「Sトレイン106・108・110・112号」は所沢駅を毎時20分発とし、他の停車駅の発車・到着時刻もそろえられる。

池袋線で特急列車増発、新宿線は夕夜間の運行形態見直し

池袋線では土休日の日中に池袋~飯能間の特急「むさし」を上下各3本増発。下りの増発列車は池袋駅10時0分発・15時0分発・16時0分発で、池袋駅始発の下り特急列車は8~10時台および14時30分以降に30分間隔での運行となる。上りの増発列車は飯能駅14時35分発・15時35分発・16時35分発で、飯能駅では14~22時台にかけて毎時5分に特急「ちちぶ」、毎時35分に特急「むさし」(ともに池袋行)が発車する。

土休日の野球開催日に池袋~西武球場前間で運行される臨時特急列車(愛称「スタジアムエクスプレス」)も時刻が変更され、西武球場前駅の到着時刻を約30分繰り上げる。狭山線では日中の各駅停車の運行形態が見直され、西武球場前駅を10~15時台に発車する上り池袋行は西所沢行に変更。池袋駅を9~14時台に発車する池袋線・狭山線直通の下り西武球場前行も所沢行に変更される。土休日の14・15時台に西武球場前駅を発車する上り池袋行は、現行の各駅停車から準急に種別を格上げする。

新宿線では平日・土休日の夕夜間に有料座席指定列車「拝島ライナー」を導入。西武新宿発拝島行を5本設定し、18~22時台にかけて1時間間隔で運行される。あわせて新宿線の運行形態も見直され、18~22時台の運転本数・種別・行先を変更するとのこと。平日朝には西武新宿駅8時13分発の準急田無行の運転区間を新所沢駅まで延長。所沢~本川越間では10~16時台において池袋線特急列車との接続が改善され、池袋駅から航空公園~本川越間各駅の所要時間が最大8分短縮される。

土休日のナイター開催日に運行される西武球場前発西武新宿行は現行の準急から急行に種別を格上げ。西武園線・国分寺線では競輪開催日の運行形態が見直され、山口線も池袋線・新宿線のダイヤ改正に合わせて時刻変更が行われる。なお、西武鉄道は「S-TRAIN」に続き、3月10日のダイヤ改正から特急レッドアローと「拝島ライナー」でも車内発券料金(特急券・指定券1枚につき200円)を導入する。

  • 東京メトロ有楽町線も3月10日にダイヤ改正を実施

東京メトロ有楽町線のダイヤ改正では、平日の「S-TRAIN」が増発されるほか、豊洲駅において早朝時間帯の新木場行、夜間時間帯の新木場駅始発の列車と「S-TRAIN」の接続が図られ、新木場駅・辰巳駅から「S-TRAIN」への乗車機会が拡大する。平日夜間には和光市~新木場間の列車4往復、西武線から新木場駅への列車を2往復増発。平日早朝の小竹向原発新木場行1本を和光市駅始発とし、和光市~小竹向原間の列車を増発する。土休日の日中には、西武線へ直通する一部列車の行先が変更される。