1月14日、この日は瀬尾家の一大イベントがありました。日が沈んで、周囲が夜のしじまに包まれたころ、我が家のリビングで、焼肉パーティー。
くどいようですが、リビングで焼き肉をやりました。「リビングで焼肉なんかしたら、カーテンやカーペットに焼肉のニオイが染み込んで、大変なことになるんじゃないの」と思っていたのですが、エスキュービズムの吸煙グリル「SNG-001WH」を使えばお肉を焼いても煙が出にくく、部屋にニオイがつくのを抑えられるそうで。本当かなあと思いつつも、じゃんじゃんお肉を焼いてみました。
吸煙グリルは、換気扇にも使われるシロッコファンを内蔵し、グリル側面にある穴から煙を吸い込みます。また、カーボンヒーターが発する遠赤外線で食材を内部から加熱し、食材の旨みを閉じ込めます。そのため、お肉を焼いても脂が出にくく、脂が原因による煙を抑えられます。結果、部屋のカーテンやカーペットにニオイが付きにくいというわけ。
電源を入れると、「ウイーン」とファンが回る音が聞こえてきます。最初はファンの音が気になりましたが、お肉をのせれば「ジュウ」という音が上書きしてくれます。ファンはボタンでオンオフを切り替えられるため、音が気になる人はお肉を焼いていないときにファンを切っておくとよいでしょう。
本体サイズはW29×13×48cm。プレートの上下には、食材から出た脂を下に落とす穴が開いており、お肉はプレートの中段を使って焼きます。中段全面を使えば、横幅3cmほどのお肉を6枚くらい焼けますが、左右の端はヒーターの熱が届きにくくなっています。熱がしっかりと届く範囲にお肉を集中させる場合、一度に焼けるのは4枚ほど。なので、人数は多くても3、4人といったところでしょうか。
気になる点を挙げるとしたら火力になります。「弱」「中」「強」の3モードを搭載していますが、「強」でも火力が弱いと感じました。薄い牛肉はすぐ焼けるのですが、厚めの食材を焼く場合は時間を要します。厚さ2cmくらいの鶏むね肉の場合、10分近くかかったでしょうか。筆者は、とりとめのない会話を楽しむことも焼肉の醍醐味だと思いますので、10分は許容範囲でした。ただ10分も待てないよ! という人は、あらかじめ肉や野菜を薄く切っておくといいかもしれません。
気になるニオイですが、焼肉の最中はまったく気になりませんでした。家族は大絶賛。普段、ファンがないグリルを使って焼肉をすると、終盤にはかなり濃いニオイがリビングに充満するのですが、今回はそれが抑えられました。ただし、まったくニオイが出ないわけではないので、焼肉の後の換気や消臭剤の使用は必須でしょう。
ほこ×たて対決!
ここで筆者、とある疑問が浮かんできました。
「この吸煙グリルで、くさやを焼いてみたらどうなるんだろう」
くさやといえば、ニオイが強い食材の代表格と言っても過言ではない、「最強の矛」です。一方の吸煙グリルは食材の煙を吸い込んでニオイを抑え込む「盾」です。吸煙グリルはくさやのニオイも吸い込んで、「最強の盾」となることができるのでしょうか。おそるおそる焼きます。
感想「くっっっっっっっっっっっっっさ」(家族合唱)
くさやから出る煙は吸ってくれますが、そもそもくさや自体がかなりのニオイ。我が家のリビングは瞬く間にくさや独特のニオイに包まれ、あちこちから悲鳴が。さすがの吸煙グリルもお手上げのようでした。
使った後は綺麗に
焼肉後は脂がかなりプレートの周囲に飛び散っていましたので、お手入れはしっかりと行いましょう。グリルはシロッコファンと電源ヒーターボックス以外、丸洗いできます。焼肉プレート、油受けプレート、水受皿、グリル本体などに分解できるため、パーツごとに細かく洗えるのは便利だな、と感じました。
翌日リビングで執拗なくらい、すーはーすーはーと深呼吸してみましたが、焼肉臭はほとんど感じられませんでした。筆者は以前、ファンのないグリルを使いリビングで焼肉をした結果、こびりついたニオイが翌日以降も消えず、仕方なくカーテンやカーペットを洗濯した経験があります。エスキュービズムの吸煙グリル「SNG-001WH」の価格は19,800円(税別)と、ファンがない標準的なホットプレートに比べて高く感じるかもしれませんが、焼肉後にカーテンやカーペットを洗う手間が省けると考えれば、十分お釣りがくる買い物だと思います。