静岡鉄道は21日、新型車両A3000形の第3・4編成となるA3003号「Natural Green」、A3004号「Brilliant Orange Yellow」のお披露目イベントを開催し、運行開始日を3月21日と発表した。既存車両1000形の1003号が引退することも発表された。
A3000形は既存車両1000形の置換えを目的に導入され、2016年3月にA3001号「Clear Blue」、2017年3月にA3002号「Passion Red」がデビュー。総合車両製作所が製造した軽量ステンレス製、18m級3扉車の2両編成で、約8年かけて全12編成(計24両)を導入する。うち7編成は「静岡が誇るいろんないちばん」をモチーフに、編成ごとに異なるカラーリングを施した「shizuoka rainbow trains」としてデビューする。2017年には鉄道友の会ローレル賞を受賞。A3001号の車体に記念ロゴが貼られてあった。
新たに導入されるA3003号「Natural Green」は生産量全国1位の「お茶」、A3004号「Brilliant Orange Yellow」は収穫・出荷量全国1位の「みかん」をモチーフとしたカラーリングとなった。A3000形を2編成同時に搬入するのは今回が初。2編成連結で総合車両製作所横浜事業所から富士駅まで輸送された後、それぞれトレーラーに積まれ、A3003号は1月18日未明、A3004号は1月20日未明に静鉄電車長沼車庫へ搬入されたという。今後は運行開始に向けた各種試験が行われる予定となっている。
長沼車庫で1月21日に開催されたお披露目イベントでは、搬入間もないA3003号・A3004号と現在活躍中のA3001号・A3002号が並び、新型車両4編成が勢ぞろい。A3001号の隣に1000形1003号が並んだ。車両公開に先立ち、A3003号・A3004号の運行開始日が3月21日に決まり、同日に1000形1003号の最終運行を行うと発表された。新型車両の運行開始イベント、引退車両のさよならイベントも3月21日に開催予定(詳細は後日発表)。なお、今回の引退車両は1編成のみのため、保有車両数は12編成から13編成となる。
お披露目イベントには約800名が参加したという。子供たちを連れた家族やカメラを持った鉄道ファンらの姿が目立ち、各編成の外観撮影や車両の前で記念撮影を行っていた。A3004号の車内も公開され、座席・運転台などを興味深く眺めている様子だった。