アトラスが原作、セガゲームスが開発を手がけるスートフォン向け新タイトル『D×2(ディーツー) 真・女神転生リベレーション』(以下、「D×2」)。本作では様々な天使や悪魔が人類へ干渉し、未来の選択を迫る。その結果、法と秩序のある世界、もしくは自由と混沌にまみれた世界ができあがる……、というダークな作風で多くの人を魅了してきたアトラスの看板RPGシリーズ『真・女神転生』のスマートフォン版完全新作だ。先日、配信時期が1月22日週になると発表されたばかりでもある。
「東京ゲームショウ2017」のセガゲームスブースで試遊体験できた本作。今回、関係者向けのβテストに参加し、プレイする機会に恵まれたので、本記事では第1章のストーリーや、登場するキャラクターを中心にプレイ内容をレポートする。
●アアアアア……ユるしテ!!
まず『真・女神転生』(以下、メガテン)を語る上で欠かせないのは、「悪魔」の存在だろう。『メガテン』は悪魔と戦うだけはなく、交渉で仲魔にし、召喚、使役できるのが大きな特長のPRG。悪魔の召喚方法や使役の仕方はシリーズによって異なっており、本作ではデビルダウンローダー、通称「D×2(ディーツー)」と呼ばれる者たちが悪魔を召喚、使役する力を持っている。
また、本作ではスマートフォンの専用アプリで悪魔を召喚、使役していく。悪魔とのバトルは常にデコヒーレンス領域(通称デコ化)という特殊な空間で行われており、アプリをダウンロードしていなければ悪魔を認識することもできないようである。
第1章で登場する悪魔は「ジャックフロスト」「モコイ」「ネコマタ」など、従来シリーズにも登場してきた面々。もちろん『メガテン』なので、対峙する悪魔とは交渉で仲魔にすることもできる(一部、交渉ができない悪魔もいる)。
筆者も何体かの悪魔と交渉してみたが、個人的に気になったのは「ガキ」だ。「ガキ」は仏教観による死後の世界「六道」のひとつである「餓鬼道」に落とされた鬼で、シリーズではおなじみの悪魔だ。この「ガキ」、交渉をしても、会話が通じているのかどうか怪しいところが実に“悪魔”らしい。筆者は「ガキ」の謎の叫びを聞くだけで「メガテンやっているなー」と痛感できた(※個人差があります)。
第1章で登場するのはシリーズを通して馴染みのある悪魔が多めだ。今作には初めて3D化される悪魔も登場するという、2章以降はどんな悪魔たちがどんなデザインで登場するのか、楽しみである。
●個性豊かな面々が世界の平和を守る!?
悪魔に続いて紹介するのはストーリー。本作では、有名動画配信者おススメのゲームアプリをダウンロードしたことがきっかけでデビルダウンローダーとなった「あなた」(主人公)が、世界を守護する秘密組織『リベレイターズ』の一員となり、自らが信ずる理念に基づき行動する『アコライツ』との戦いに巻き込まれていくことになる。
第1章では、『リベレイターズ』の一員となったばかりの「あなた」が秋葉原で起きている連続行方不明事件について調査することに。『メガテン』と言えば東京が舞台となることが多いが、なるほど、今回はセガとも馴染みの深い秋葉原がスタート地点となるようだ。
右も左も分からないまま秋葉原へと赴くあなた。この秋葉原への調査を命じたのが『リベレイターズ』の東京支部長・メガキン、そして調査に同行するのはテンプラドラゴンだ。
メガキン:本名は布施太郎。『リベレイターズ』の東京支部長を務めている。飄々とした性格で、突然『リベレイターズ』の一員となった「あなた」に色々と教えてくれる頼れる存在。1章では動画配信サイト「メガチューブ」で人気の動画配信者ならではの活躍も見せる。
テンプラドラゴン:本名は龍造寺梨花。事件の調査と並行して「あなた」にアプリの使い方などを手ほどきしてくれる。クールビューティーで普段は尖った発言をすることが多く、自身の趣味である銃やサバゲ―の話になると途端にテンションが上がる。
また、第1章では『リベレイターズ』の頭脳派チョークイーター、勝気な性格のアイリーンなども登場する。
チョークイーター:本名は孫翔(ソン・シャン)。上海出身の中国人留学生。大学でスーパーコンピューターを研究中。
アイリーン:本名は上田リリン。深夜アニメ好きの女子高生だという。
そのほか、『リベレイターズ』の「アジト」には偽神教会の神父、召喚所の主、ショップ店員、万魔の社の巫女などが在住。彼らは悪魔の合体、悪魔の強化、バトルに役立つアイテムの販売などで「あなた」をサポートしてくれる存在となる。
なお、本作ではメガキンやテンプラドラゴンなどでバトルを行うことも可能。好きなキャラクターを操作して、『アコライツ』たちに立ち向かおう。
●ソーシャルを駆使してバトル
ここまではキャラクターを中心に紹介してきたが、やはり戦闘システムも気になるところ。本作では、決められた行動回数を消費すると相手のターンに移るというターン制のバトル「プレスターンバトル」が採用されている。敵の弱点を突くことで自身のターン内の攻撃回数を増やすことができる(ボーナスターン)ため、バトルでは重要なポイントとなるだろう。
ここまでは『メガテン』ならお馴染みのシステムでもあるが、『リベレイターズ』のほかの仲間から悪魔を借りてバトルができるのは本作ならではの要素だろう。ここでいう仲間とは、他のプレイヤーのこと。編成には他プレイヤーの悪魔用の枠があり、バトルで「あなた」の力となってくれるのだ。
さらに、バトル中には仲間から「救援要請」がくることがある。「救援要請」は他のプレイヤーをアシストするシステムで、要請に応えると名声ポイントなどが貰えるという。このように、スマートフォンアプリならではの要素であるソーシャルを駆使して『アコライツ』から町を守る。それが『リベレイターズ』という組織なのだ。
1章ではこういった戦闘システムについて詳しく解説してくれるので、シリーズを今までやったことがない人やRPGが苦手という方も安心してプレイできるだろう。
今回紹介したのは、『D×2』の魅力・概要のほんの一部に過ぎない。第1章で「アコライツ」の一員が言葉にしていた「ヴェニタス」という存在……。なぜ彼らは「ヴェニタス」を信奉しているのか、そして悪事を働くことが「ヴェニタス」に何の利益になるのか……。独特でダークな世界観が魅力のシリーズならではの展開はきっと多くの人の胸を躍らせることになるだろう。
現在『D×2』は事前登録を受け付け中なので、興味のある方は登録してみてはいかがだろうか。
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