説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhone 8/Xをいちばん速く充電する方法は?』という質問に答えます。
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iPhoneのもっとも基本的な充電スタイルといえば、付属の電源アダプタ(USB充電器)とUSB Lightingケーブルを利用する方法です。しかし、この組み合わせにおける最大出力は1.0Aであり、高速充電とはいえません。少なくとも、iPhone 8/8 PlusとiPhone Xの技術仕様ページにある「30分で最大50%充電」の達成は困難です。
この「30分で最大50%充電」という充電速度は、より大出力の電源アダプタとLightningケーブルが必要です。iPhone Xの技術仕様ページには、Apple USB-C電源アダプタ(29WモデルA1540、61WモデルA1718、87WモデルA1719)との記述があることから、USB-C電源アダプタとUSB-C - Lightningケーブルの組み合わせが確実な方法といえます。前述したApple USB-C電源アダプタは、MacBookやMacBook Proの付属品と同型であり、ユーザであれば別途購入する必要はありません。
29Wモデルを利用したときの充電速度は、iPhone Xを例にすると、充電開始から30分で約50%、フル充電まで1時間48分%でした(部屋の温度など環境にも左右されます)。iPhoneに付属のUSB充電器とUSB Lightingケーブルの組み合わせを利用した場合、充電開始から30分で約20%、フル充電まで約3時間半ですから、充電速度の差は歴然です。
Apple純正のUSB-C電源アダプタ以外にも、USB Power Delivery(USB-PD)規格準拠の電源アダプタであれば、サードパーティー製品であっても高速充電が可能です。USB-C - Lightningケーブルとあわせると、かなりの出費となりますが、純正品で揃えるよりは節約できるでしょう。