貯められない人の救世主として、注目を集めているのが「おつり貯金」アプリ。簡単にいうと、ネットバンクと連携させたクレジットカードやデビットカードを使うと、設定した端数に相当する金額(おつり)が自動的に貯められるというもの。小銭貯金感覚でお金を貯めることができ、現金が手元にある小銭貯金より使いにくいため貯金下手な人でも自然に貯めることができます。

意識しなくても貯められる仕組みを作るのが、お金を貯める秘訣

いつの時代も、貯蓄の王道といわれるのが「財形貯蓄」と「自動積立定期預金」。なぜなら財形貯蓄は給与から天引き、自動積立預金は銀行口座から自動引き落としで、いずれも手続きさえしてしまえば強制的に貯まる仕組みを作ることができるからです。

お金が貯まらないという人は、この貯める仕組みが作れていない人がほとんど。仕組みを知らない人もいるでしょうが、多くの人は分かっていても「勤務先に財形貯蓄の制度がない」「給料日前にお金が足りなくなるのが不安」「まとまったお金を貯蓄に回すのは難しい」など様々な理由から、仕組みを作ってお金を貯めることに不安を感じて手続きできずにいるのではないでしょうか。

「おつり」程度の少額なら、負担に感じず貯められる!

そんな貯められない人にピッタリなのが「おつり貯金」アプリ。スマホにアプリをダウンロードし、銀行との連携などを設定。所定のクレジットカードやデビットカードで買い物をすると、設定した金額からカード利用額を引いたおつりが自動的に貯まるという仕組み。具体的にいうと、支払単位を100円、500円、1,000円のいずれかに設定し、買い物した商品と支払単位の差額がおつりとして貯まっていくのです。

  • おつり貯金のイメージ

おつり以外にも「毎日100円」「毎週日曜日に1,000円」というように小銭を積み立てることなどもできますから、まとまったお金を積み立てるのは難しい人も手軽にお金を貯めることができます。金額の設定はスマホで簡単にできるので、増やしたり減らしたりする手続きも手間がかからず簡単。貯まったお金は銀行内に専用口座を作って貯めていくので、確実に貯めることができます。

対象となるカードや銀行など、アプリの仕組みを確認しよう

現時点でおつり貯金サービスを提供しているのは、下図のように「フィンビー」と「しらたま」の2つ。対応している銀行はフィンビーは住信SBIネット銀行とみずほ銀行、しらたまは住信SBIネット銀行のみ。また、しらたまの場合はおつり貯金を利用するには家計簿アプリ「マネーフォワード」にクレジットカードを連携させておく必要があります。

  • 主な「おつり貯金」サービス

まだまだ発展途上のサービスですが、フィンテックの流れを受け進化が目覚ましい分野ですから使いやすさは日々向上すること間違いなし! なかなかお金を貯められなかった人も、これなら無理なく貯められるはずです。

みなさんも、ぜひ「おつり貯金」アプリを利用してみましょう。

  • 鈴木弥生

鈴木弥生

編集プロダクションを経て、フリーランスの編集&ライターとして独立。女性誌の情報ページや百貨店情報誌の企画・構成・取材を中心に活動。マネー誌の編集に関わったことをきっかけに、現在はお金に関する雑誌、書籍、MOOKの編集・ライター業務に携わる。ファイナンシャルプランナー(AFP)。