野村不動産、矢作建設工業及び岡谷鋼機の3社は1月11日、地権者や地域住人と推進している「JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業」が、市街地再開発組合設立について春日井市長の認可を受けたことを発表した。今後、8月に権利変換計画認可、2019年1月に施設建築物工事着手、2021年7月に工事完了公告を目指し、事業を進めていく。

  • 「JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業」の外観イメージ

    「JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業」の外観イメージ

同事業グループ3社は、2017年2月より特定業務代行者として事業参画し、事業協力を行ってきた。これまで同地区は、2014年にまちづくり協議会を設立、2017年8月に都市計画決定告示を経て、再開発組合設立に向けて事業を進めている。

名古屋市の北東部に位置するJR中央本線・春日井駅周辺は、2015年2月に春日井市によって「JR春日井駅周辺地区市街地総合再生計画」が策定された。この中で、同駅周辺は駅前商業機能が低下しつつある点、細分化した低未利用地が多く存在し、駅前にふさわしい土地利用が図られていない点が課題として挙げられていた。

  • 「JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業」の敷地配置図

    「JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業」の敷地配置図

このような状況を踏まえ、同市が主体的に行う事業として、「自由通路」「橋上駅舎」整備など交通結節点機能の強化、駅周辺のにぎわい創出を目指し、民間活力の誘導を図る等の取組みが望まれていた。2016年10月には自由通路が開通し、これまで線路によって分断されていた駅南北の往来が可能となり、駅前の利便性が向上。駅前に相応しい土地の合理的な高度利用が期待されている。

  • 住宅、子育て施設、商業施設などの多様な都市機能によってにぎわいを創出

    住宅、子育て施設、商業施設などの多様な都市機能によってにぎわいを創出

同事業は自由通路開通によって利便性の高まった春日井駅前において、都市機能が集約されたコンパクトシティの実現を目指す。住宅、子育て施設、商業施設などの多様な都市機能によってにぎわいを創出し、JR春日井駅周辺の今後の活性化につながる開発として、南口を明るくにぎわいのある景色に変える、シンボリックな駅前街区を形成する。

特定業務代行者として、施設建築物の設計・施工を矢作建設工業が担当、住宅棟における住宅保留床を野村不動産と岡谷鋼機が共同で取得、また、事業推進における協力・支援を各社で行っていく。

  • 「JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業」の所在地

    「JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業」の所在地

計画概要
地区名称: JR春日井駅南東地区
施行地区: 愛知県春日井市上条町三丁目24-1ほか
事業名称: JR春日井駅南東地区 第一種市街地再開発事業
施行者名称: JR春日井駅南東地区 市街地再開発組合
交通: JR中央本線「春日井」駅徒歩1分
建築敷地面積: 約 3,900平方メートル
建築面積: 約 2,550平方メートル
延床面積: 約19,830平方メートル
構造・規模: RC造 地上23階建(免震構造採用予定)
主要用途: 住宅、商業、駐車場
事業関係者: 事業コーディネート URリンケージ
特定業務代行者: 矢作建設工業(代表企業)、野村不動産、岡谷鋼機