北米最大のエレクトロニクスショー「CES」(1月9日〜12日)に合わせて発表されているWindows 10 PCの新製品に、Amazonのデジタルアシスタント「Alexa」を搭載する製品が登場している。
昨年8月にAmazonとMicrosoftがデジタルアシスタントの相互接続を実現するパートナーシップを発表した。Amazonの「Alexa」を利用できるデバイスからMicrosoftのデジタルアシスタント「Cortana」に、逆にWindows 10デバイスの「Cortana」から「Alexa」にもアクセスできるようにする。プラットフォームの壁を超えた提携に期待の声が高まったが、それからプロジェクトの情報はアップデートされていない。米国での報道によると、CESで発表されているAlexa搭載Windows 10 PCはAmazonとMicrosoftのパートナーシップの成果ではなく、AmazonとPCメーカーのパートナーシップで実現したもの。Alexa用のアプリを通じて、Alexaを利用できるようにする。
たとえば、Acerは「Aspire」のオールインワンPCや「Aspire」「Spin」「Switch」「Swift」といったノートPCの一部のモデルで、今年第1四半期に米国においてAlexaを利用可能にし、さらにAcer Care Centerを通じて提供範囲を広げていく。同社はIntelのCPUに統合されたオーディオDSP、Smart Sound Technologyを利用して、システムのパフォーマンスに影響を与えることなく、ユーザーとAlexaのレスポンスの良い音声インタラクションを実現するという。他にも、ASUSが「ZenBook」や「VivoBook」の一部モデルに、HPが「Pavilion Wave」にAlexaを搭載する予定。
MicrosoftのCortanaにはWindows 10に密に統合された使いやすさという利点がある。一方で、米国のスマートスピーカー市場を開拓したAlexaには数多くの開発者が参入しており、25,000を超えるスキル (Skill)と呼ばれるサードパーティー製の機能やサービスを利用できる。